冷房は何度に設定すべき?28度説の真相と体感温度を快適にする方法 公開日:2025年5月10日/更新日:2025年5月10日 夏の厳しい暑さ、エアコンは私たちの強い味方です。しかし、冷房が効きすぎて寒さを感じたり、温度ムラがあり設定温度を何度も変更したり・・・「一体何度に設定するのが最も良いのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか? この記事では、一般的に推奨される温度設定から、体感温度に影響する意外な要因、さらには電気代を賢く抑えるテクニックや、健康を守るための注意点まで、夏の冷房に関するあらゆる疑問にお答えします。最適な冷房設定を見つけて、心地よい夏を過ごしましょう。 目次 Toggle 結論:最適な冷房の設定温度は?よく言われる「室温28度」の真意を解説環境省が28度を推奨する理由設定温度と室温は異なる快適に感じる温度の個人差体感温度を左右する3つの要素湿度の影響気流(風)の効果着衣・活動量の影響冷房の設定温度を1度上げると電気代はどれだけ節約できる?設定温度と消費電力の関係電気代を抑えながら快適に過ごす方法冷房と除湿、使い分けのポイント冷房モードと除湿モードの違い梅雨時期の効果的な使用法睡眠時の冷房設定で快適な眠りを得るには寝室で最適な冷房温度睡眠中の体温変化と冷房の関係タイマー機能の効果的な使い方冷房の効きを良くする3つの工夫サーキュレーターや扇風機との併用カーテン・断熱対策のすすめエアコンのメンテナンス方法健康と快適さを両立する冷房の使い方冷房病予防のポイント熱中症リスクと適切な室温管理冷房と上手に付き合うライフスタイルQ&AQ1. 冷房は何度に設定すれば電気代が安くなる?Q2. エアコンの28度設定が暑く感じるのはなぜ?Q3. 除湿と冷房どっちが節電になる?まとめ:最適な冷房設定で快適な夏を過ごそう 結論:最適な冷房の設定温度は? 結論から言うと、夏の冷房の推奨設定温度は28℃。ただし25~28度の範囲で体感に応じて調整するのが好ましいでしょう。 次章から、28℃が推奨される理由や快適に過ごすための方法など紹介していきます。 よく言われる「室温28度」の真意を解説 夏の冷房設定の目安として「室温28度」という言葉をよく耳にしますが、これは一体どのような根拠に基づいているのでしょうか?そして、なぜエアコンの設定温度を28度にしても、実際の部屋の温度が28度にならないことがあるのでしょうか。ここでは、「室温28度」という数字に隠された意味と、設定温度と実際の室温が異なる理由について詳しく見ていきます。 環境省が28度を推奨する理由 環境省が夏の室温を28度にすることを推奨しているのは、主に地球温暖化対策や省エネルギーの推進が目的です。これは「クールビズ」と関連付けられて提唱されており、冷房に過度に頼らず快適に過ごすためのライフスタイルの一環として広められました。多くの人が冷房の設定温度を少し見直すことで、国全体の消費電力を削減し、環境負荷を減らすことにつながるという考えに基づいています。 出典:環境省「クールビズについて」(https://www.env.go.jp/press/press_03119.html) 設定温度と室温は異なる エアコンの設定温度を28度にしても、必ずしも室温が28度になるとは限りません。 これは、室内の広さ、建物の断熱性能、窓の大きさや向き、屋外の気温、日差し、そして部屋の中にいる人数や電化製品の発熱など、様々な要因が影響するためです。設定温度はあくまでエアコンが目標とする室温の目安であり、実際の室温はこれらの外部・内部要因によって常に変動します。特に断熱性の低い家では、外気の暑さや冷気が室内に伝わりやすく、設定温度通りに室温を保つことが難しくなります。 ▶断熱とは?快適な住まいづくりのための実践ポイント 快適に感じる温度の個人差 人が快適だと感じる温度には大きな個人差があります。性別、年齢、体質、体調、その時の活動量、そして着ている衣服によっても体感温度は変わります。同じ部屋にいても「暑い」と感じる人もいれば、「肌寒い」と感じる人もいるのはこのためです。 家族や職場でエアコンの温度設定を決める際には、こうした個人差を考慮し、全ての人が快適に過ごせるように、設定温度だけでなく後述する湿度や風向きなども含めて調整することが大切です。互いの意見を尊重し、譲り合いながら最適な環境を見つけるコミュニケーションも重要になります。 体感温度を左右する3つの要素 温度計の数値が同じでも、なぜか「今日は過ごしやすいな」「なんだか蒸し暑くて不快だ」と感じることがあります。これは、単なる気温だけでなく、他の要素が私たちの体感温度に大きく影響しているからです。ここでは、快適さを左右する特に重要な3つの要素に焦点を当て、それぞれのメカニズムと、それらを活用してより快適に過ごす方法を探ります。 湿度の影響 体感温度は、単に温度計の数値だけで決まるわけではありません。湿度も非常に重要な要素です。 湿度が高いと、汗が蒸発しにくくなり、体から熱が放出されにくくなるため、実際よりも暑く感じます。ジメジメとした梅雨時期に気温がそれほど高くなくても不快に感じるのはこのせいです。逆に湿度を適切に管理すれば、同じ温度でも涼しく快適に感じることができます。一般的に、快適な湿度は40%~60%程度と言われています。冷房だけでなく、除湿機能を活用したり、湿度計で確認しながら調整したりするのも有効です。 気流(風)の効果 風、つまり空気の流れも体感温度に大きく影響します。 体に風が当たると、汗の蒸発が促進され、気化熱によって体温が下がるため涼しく感じます。また、室内の空気を循環させることで、冷たい空気が部屋全体に行き渡りやすくなり、温度ムラを解消する効果も期待できます。エアコンの風向きを上手に調整したり、扇風機やサーキュレーターを併用したりすることで、設定温度を極端に下げなくても快適さを保つことができます。直接体に強い風を当て続けると体調を崩すこともあるので、風量や風向きを調整しましょう。 着衣・活動量の影響 着ている衣服や、その時の活動量も体感温度に大きく関わります。 薄着であればあるほど体から熱が逃げやすく涼しく感じ、厚着であればあるほど体温がこもり暑く感じます。また、じっと座っている時よりも、体を動かしている時の方が体内で熱が発生するため暑く感じます。夏場は通気性の良い素材や吸湿性の高い素材の服を選んだり、自宅にいる時はリラックスできる服装で過ごしたりすることで、冷房の設定温度を必要以上に下げるのを避けられます。活動量が多い場合は、休憩を挟んで体を冷やす時間を作ることも有効です。 冷房の設定温度を1度上げると電気代はどれだけ節約できる? 「冷房の設定温度をたった1度変えるだけで、本当に電気代が安くなるの?」そう疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。実は、このわずか1度の違いが、積み重なると意外な節約につながるのです。ここでは、設定温度とエアコンの消費電力の密接な関係を解説し、具体的な節約効果の目安をご紹介します。 設定温度と消費電力の関係 エアコンの消費電力は、設定温度と外気温との差が大きいほど増加します。設定温度を1度上げるだけで、消費電力を約13%削減できると言われています。これは、エアコンが室温を設定温度に近づけるために必要なエネルギーが少なくなるためです。例えば、冷房を1日9時間使用した場合、設定温度を1度上げることで年間約940円の電気代を節約できるという試算もあります。小さな差に感じるかもしれませんが、家庭全体の電気代や、日本中のエアコンの使用を考えると、大きな省エネ効果が期待できます。 出典:経済産業省「省エネポータルサイト」(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html) 電気代を抑えながら快適に過ごす方法 電気代を抑えつつ快適に過ごすためには、設定温度を上げること以外にも様々な工夫があります。 湿度を下げることで体感温度を下げる 扇風機やサーキュレーターで空気を循環させることで、設定温度が高めでも涼しく感じられる 外出する15〜30分前に冷房を消す 不要な照明や電化製品をこまめに消す 窓からの日差しを遮るために遮光カーテンやすだれを利用する これらの工夫を組み合わせることで、賢く節電しながら夏の暑さを快適に乗り切ることができます。 ▶夏涼しく冬暖かい!日射遮蔽性の高い家づくりのコツ 冷房と除湿、使い分けのポイント 夏のジメジメとした不快感を取り除くために、エアコンの「冷房」と「除湿」、どちらのモードを使えば良いのでしょうか?なんとなく使い分けている方も多いかもしれませんが、それぞれの仕組みと得意な状況を知ることで、より効果的に、そして快適にエアコンを活用することができます。ここでは、二つのモードの違いと、特に湿度が高い梅雨時期に最適な使い方についてご紹介します。 冷房モードと除湿モードの違い エアコンには主に冷房モードと除湿モードがあります。 冷房モードは室温を下げることを目的としており、熱交換器で空気を冷やす過程で湿度も下がります。 一方、除湿モードは湿度を下げることを主な目的としています。多くのエアコンの除湿モードは、弱い冷房運転を行いながら湿度を取り除く「弱冷房除湿」方式を採用しています。このため、室温も多少下がりますが、冷房ほどパワフルに室温を下げることはできません。最新のエアコンには、室温をほとんど変えずに湿度だけを下げる「再熱除湿」機能を搭載したものもあります。 冷房 (COOL)モード 除湿 (DRY)モード 主目的 室温を下げる 室内湿度を下げる(必要に応じて緩やかに冷却) 送風温度・風量 吹き出し温度が低く、風量も大きめ 吹き出し温度は冷房より高め。弱風または自動調整が多い 室温変化 数℃単位で明確に下がる 室温はあまり下げず、1–2℃程度の微調整にとどまることが多い 湿度変化 副次的に下がるが、温度優先で30–50 %台に留まることが多い 40–60 %台まで大きく下げやすい 消費電力 外気温との差が大きいほど消費が増える 冷房より低い〜同等(機種による)。再熱除湿は高め 体感の涼しさ 気温低下+湿度低下でしっかりと涼しさを感じる 湿度低下で“さらっと”感じるが温度はそれほど低くない 向いているシーン 真夏日・熱帯夜など高温時/活動量が多い時間帯 梅雨~初夏・夜間の寝室/外気温がそれほど高くないが蒸し暑いとき 注意点 冷えすぎ・電力消費・結露リスク 室温が下がりにくいので真夏の酷暑対策には不向きな場合がある 梅雨時期の効果的な使用法 梅雨時期は、気温はそれほど高くないものの湿度が高く、ジメジメとして不快に感じることが多いです。このような時期には、除湿モードが非常に効果的です。除湿モードを使うことで、室温を下げすぎずに湿度を下げることができ、快適さを保つことができます。ただし、弱冷房除湿の場合は室温も多少下がるため、肌寒く感じる場合は設定温度を調整したり、ブランケットを使用したりすると良いでしょう。再熱除湿機能があれば、室温を下げずに湿度だけを効率的に下げることが可能です。状況に応じて冷房と除湿を使い分けることが、梅雨時期を快適に過ごす鍵となります。 睡眠時の冷房設定で快適な眠りを得るには 夏の夜の寝苦しさは、日中の活動に影響を与え、体調を崩す原因にもなりかねません。快適な睡眠のためには、寝室の温度と湿度を適切に管理することが不可欠です。ここでは、快眠に最適な寝室の冷房温度の目安や、睡眠中の体の変化に合わせたエアコンの使い方、そしてタイマー機能の効果的な活用法をご紹介します。 寝室で最適な冷房温度 夏の夜、寝苦しさを感じて何度も起きたり、汗の不快感で睡眠不足になる方も多いかもしれません。快適な睡眠のためには、寝室の温度管理が重要です。一般的に、寝室の最適な温度は25℃~28℃程度、湿度は50%前後が良いとされています。これより暑すぎると寝苦しくなり、寒すぎると体が冷えすぎてしまいます。特に、寝付いた直後の数時間は体温が下がるため、冷やしすぎには注意が必要です。快眠のためには、エアコンの設定温度だけでなく、湿度や空気の循環も考慮に入れることが大切です。 睡眠中の体温変化と冷房の関係 私たちは眠りにつくと、体の中心部の温度である深部体温が徐々に下がっていきます。この深部体温の低下が、脳や体を休息状態に導き、質の高い睡眠につながると言われています。しかし、寝室が暑すぎると、体が熱をうまく放出できず、深部体温が下がりにくくなります。逆に冷房で冷やしすぎると、深部体温が下がりすぎてしまい、体の負担になったり、途中で寒さを感じて目が覚めたりすることがあります。快適な室温を保つことで、自然な体温調節を助け、朝までぐっすり眠ることができます。 タイマー機能の効果的な使い方 睡眠時にエアコンをつけっぱなしにするのは、電気代や体の冷えが心配という方もいるでしょう。そこでおすすめなのが、タイマー機能の活用です。寝入りから2~3時間で冷房がオフになるように設定すると、寝始めの寝苦しさを解消しつつ、明け方の冷えすぎを防ぐことができます。また、起床時間の1~2時間前に冷房がオンになるように設定すると、快適な室温でスッキリと目覚めることができます。ご自身の睡眠サイクルや体質に合わせて、タイマーを賢く使いましょう。 冷房の効きを良くする3つの工夫 エアコンの設定温度を下げることなく、部屋を効率的に冷やすことができれば、電気代の節約になり、体への負担も減らすことができます。実は、ちょっとした工夫を取り入れるだけで、冷房効果をぐんと高めることが可能です。ここでは、今すぐ実践できる、冷房の効きを良くするための具体的な方法を3つご紹介します。 サーキュレーターや扇風機との併用 冷房の効果を最大限に引き出すためには、冷たい空気を効率よく循環させることが重要です。 冷たい空気は部屋の下の方に溜まりやすい性質があります。そこで役立つのが、サーキュレーターや扇風機です。これらをエアコンと併用することで、室内の空気を撹拌し、冷たい空気を部屋全体に均一に行き渡らせることができます。エアコンの設定温度を必要以上に下げなくても、部屋全体が涼しく感じられるようになり、省エネにもつながります。エアコンの風向きとサーキュレーターの向きを工夫して、効率的な空気の流れを作りましょう。 カーテン・断熱対策のすすめ 夏場、室温が上がる大きな原因の一つは、窓から入ってくる日差しや外気の熱です。 これを防ぐことが、冷房効率を上げる上で非常に重要になります。遮光カーテンやすだれ、ブラインドなどを利用して窓からの直射日光を遮るだけでも、室温の上昇をかなり抑えることができます。 さらに、建物の断熱性能を高めることは、外気の暑さや冷気を室内に伝えにくくし、一度冷やした空気を外に逃がしにくくするため、冷房効果を劇的に向上させます。窓のリフォームで二重窓にしたり、壁や天井に断熱材を追加したりすることで、年間を通して快適かつ省エネな暮らしが実現できます。 ▶【夏のお家が暑い】2階が暑い原因と天井断熱の必要性(動画あり) ▶【二重窓(内窓)リフォーム】費用・効果・失敗しないポイントを徹底解説 エアコンのメンテナンス方法 エアコンのフィルターにホコリや汚れが溜まると、空気の通りが悪くなり、冷房効率が低下します。定期的にフィルターを掃除することで、エアコン本来の性能を発揮させ、効率よく部屋を冷やすことができます。フィルター掃除は月に1〜2回程度を目安に行いましょう。また、内部の熱交換器などもカビやホコリが溜まりやすい場所です。これらが詰まると冷房能力が落ちるだけでなく、不快な臭いの原因になったり、健康にも影響を与えたりする可能性があります。定期的なプロによるクリーニングも検討すると良いでしょう。適切なメンテナンスで、エアコンを長持ちさせ、快適な状態を保ちましょう。 ▶家が寒い!エアコンの暖房が効かなくなった原因と対策(エアコンクリーニングの必要性を実感) 健康と快適さを両立する冷房の使い方 夏の暑さをしのぐために冷房は欠かせませんが、使い方を間違えると「冷房病」などの体調不良を引き起こす可能性もあります。一方で、適切に使わないと熱中症のリスクも高まります。健康を維持しながら夏の快適さを手に入れるためには、冷房と賢く付き合う方法を知ることが大切です。ここでは、健康を守るための冷房の使い方と、夏を快適に過ごすためのライフスタイルのヒントをお届けします。 冷房病予防のポイント 冷房の効きすぎた部屋に長時間いると、体が冷えすぎてしまい、頭痛、肩こり、だるさ、手足の冷え、胃腸の不調など、様々な不調が現れることがあります。これがいわゆる「冷房病」です。冷房病を予防するためには、まず設定温度を下げすぎないことが重要です。外気温との差を5℃以内にするのが目安とされています。また、冷たい風が直接体に当たらないように風向きを調整したり、薄手のカーディガンやひざ掛けなどで体を冷やしすぎないようにしたりすることも効果的です。適度に休憩を取り、外の空気を吸うことも大切です。 熱中症リスクと適切な室温管理 夏は熱中症のリスクが高まります。特に高齢者や小さなお子さん、体調の優れない方は注意が必要です。 熱中症は、高温多湿な環境に長時間いることで体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもってしまうことで起こります。室内でも熱中症になる危険性があるため、適切な室温管理が非常に重要です。環境省が推奨する室温28度はあくまで目安であり、湿度や個々の体調に合わせて柔軟に温度設定を行い、熱中症を予防しましょう。エアコンを適切に使用することは、熱中症対策として非常に有効な手段です。喉が渇く前にこまめに水分を摂ることも忘れずに行いましょう。 冷房と上手に付き合うライフスタイル 冷房は夏の生活を快適にする便利なツールですが、それに頼りすぎるのではなく、上手に付き合っていくことが大切です。 例えば、次のことを取り入れてみるのはいかがでしょうか? 朝や夕方などの比較的涼しい時間帯に窓を開けて自然の風を取り入れる 打ち水や緑のカーテンで家の周りの温度を下げる シャワーで汗を流したり、冷たいタオルで体を拭く その他、バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけ、体調を整えることも夏を元気に過ごす上で欠かせません。冷房を賢く利用しながら、自分にとって最も心地よい夏のライフスタイルを見つけましょう。 Q&A Q1. 冷房は何度に設定すれば電気代が安くなる? 目安は 28 ℃ 前後 まずは『28℃設定+扇風機やサーキュレーターの活用』→暑い場合には、設定温度を少しずつ下げて快適な温度を探していきましょう。 設定温度を1度上げることで、約13%の節電につながります。年間940円の節約できるという試算もあります(冷房を1日9時間使用)。 断熱性能が高いほど効果アップ エアコンをつけていても断熱性能が低いと外気が建物内に侵入し、冷房効率が下がってしまいます。断熱改修や内窓を設置することで熱の侵入を防ぎ、同じ設定温度でもエアコン稼働時間が短縮→さらに光熱費ダウンが見込めます。 Q2. エアコンの28度設定が暑く感じるのはなぜ? 室温=設定温度ではない 設定温度はエアコンが目標とする室温の目安です。外気温・室内の広さ・窓の大きさなど、様々な要因で室温は常に変動します。特に断熱性能が低い住宅は熱が侵入しやすく暑さの原因となります。 湿度が高いと体感温度アップ 汗が蒸発しづらく同じ28 ℃でも蒸し暑く感じるため、除湿をし湿度40〜50 %にしましょう。 気流不足 冷気が床に溜まって循環しないと体感は高めになるため、扇風機やサーキュレーターを併用しましょう。 個人差と活動量 代謝の高い人・動く人ほど暑く感じやすい傾向があります。 Q3. 除湿と冷房どっちが節電になる? 「弱冷房除湿」「再燃除湿」「冷房」で異なります。季節(気温・湿度)に合わせて使い分けましょう。 ケース 省エネ度 理由 一般的な弱冷房除湿(多くの家庭用機) 冷房よりやや低い〜同等 コンプレッサーを間欠運転しながら湿度を下げるため消費電力が抑えめ。室温がそれほど下がらない梅雨〜初夏に最適。 再熱除湿(高機能機種に搭載) 冷房より高い いったん空気を強冷却して除湿→再加熱して送り出す二段階方式のため電力を多く使う。 真夏の高温時(外気 > 30 ℃) 冷房が有利 除湿モードでは冷却能力が不足しコンプレッサーが長時間運転 → 結果的に電力増。冷房で素早く温度を下げ、湿度40〜60 %を維持する方が効率的。 気温がさほど高くなく湿度だけ高い→弱冷房除湿が節電 猛暑で気温も高い→冷房+送風循環が節電 いずれも 断熱性能アップ・日射遮蔽を整えると運転時間が短くなり、省エネ効果が倍増 します。 まとめ:最適な冷房設定で快適な夏を過ごそう 冷房の適切な設定温度は、環境省推奨の28度を参考にしつつも、お部屋の状況や個人の体感に合わせて調整することが最も重要です。 快適な夏の生活を送る上で、建物の断熱性能は非常に大きな役割を果たします。断熱性能が高い家は、外の暑さの影響を受けにくく、一度冷やした空気を逃がしにくいため、冷房効率が格段に向上し、電気代の節約にもつながります。長野の厳しい夏を快適に過ごすために、ご自宅の断熱について考えてみませんか? 断熱に関するご相談や、お住まいの環境をより快適にするためのアドバイスにご興味がありましたら、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。まずは、『無料の断熱診断』で、お家の断熱の状態を確認。お客様一人ひとりの状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。 『無料の断熱診断』はこちらから:https://dannetsu-nagano.com/contact/ 執筆者 Ikeda 寒さは苦手な夏生まれ女子。断熱・シロアリ・エクステリアを勉強中。 自身も新築の際には、断熱性・防音性などに惚れ込み、断熱材「セルロースファイバー」を選択しました。 ふわふわかわいい「セルロースファイバー」の情報、寒い住宅の原因や対策などなど・・・体もお財布も温める情報を発信していきます!