【長野県】セルロースファイバーで非破壊断熱

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【長野県】セルロースファイバーで非破壊断熱

「エアコン寒い」を解消する暮らしの工夫|原因別の対策と住宅性能改善のヒント

「エアコン寒い」を解消する暮らしの工夫|原因別の対策と住宅性能改善のヒント

監修者斎木 守 住宅省エネアドバイザー/第二種電気工事士/しろあり防除士
三重県出身。学生時代は長野県で農業・畜産を学び、地域のコミュニティ活動にも積極的に参加。寒さには人一倍敏感で、自身も松本市で築30年の木造住宅に暮らし、経験を踏まえて長野県の断熱性能向上を支援しています。YouTube「テオリアチャンネル」でも活躍中。新築・リフォームを含め、これまでに1,800棟以上の断熱工事に携わっています。

結論から言うと、「エアコンをつけても寒い」と感じる主な原因は、住まいの断熱性能不足・湿度不足・エアコンの能力や設置環境のミスマッチにあります。特に窓・床下・天井は熱が逃げやすい3大ポイントで、ここを改善しなければ暖房効率は大きく低下してしまいます。
とはいえ、すぐにリフォームしなくてもできる工夫はたくさんあります。サーキュレーターで空気を循環させたり、加湿器で体感温度を高めたり、厚手カーテンで冷気を遮断するなど、今日から取り入れられる応急対策も効果的です。
本記事では、「なぜエアコンをつけても寒いのか?」という原因の整理から、すぐにできる改善方法、さらに根本的な住まいの見直しまでを分かりやすく解説します。

エアコンをつけても寒いと感じるのはなぜ?

冬の時期、エアコンをしっかりつけているのに「なかなか部屋が暖まらない」「足元が冷たい」「電気代ばかりかかって寒さが解消されない」と感じる方は少なくありません。これは単なるエアコンの性能不足だけではなく、住まいの構造や環境に複数の原因が潜んでいます。

主な原因

単板ガラスやアルミサッシの窓は断熱性能が低く、底冷えにつながる
窓からの冷気侵入

単板ガラスや古いサッシは断熱性能が低く、暖めた空気が逃げるだけでなく、外気の冷たさが室内に伝わります。結露も発生しやすく、不快感が増します。

無断熱や低断熱の床下は、冷気が床面に伝わり底冷えにつながる
床下からの冷気・隙間風

床下の断熱材が不十分な場合、冬は地面からの冷気が床板を通して伝わり、足元の冷えにつながります。築年数が経過した住宅では特に顕著です。

無断熱や低断熱の天井は暖めた空気を逃がしてしまい底冷えにつながる
天井や屋根からの熱損失

暖かい空気は上に溜まりやすいため、天井断熱が不足していると熱が屋根裏に逃げてしまいます。その結果、部屋全体が効率よく暖まらなくなります。


湿度不足による体感温度の低下

暖房によって乾燥が進むと、実際の室温よりも体感温度が下がり、寒さを強く感じます。特に湿度40%以下になると不快感が大きくなります。


エアコンの能力不足や設置環境

部屋の広さに対してエアコンの能力が足りない場合や、冷気が当たりやすい窓際に設置されている場合、効率的に暖房ができません。


このように「エアコンをつけても寒い」と感じる背景には、住まいの断熱性能や湿度管理、機器の適合性など、複数の要因が複雑に絡んでいます。単に設定温度を上げるだけでは解決せず、原因ごとに適切な対策を講じることが快適な住まいづくりの第一歩になります。

 

すぐに試せる「エアコン寒い」応急対策

エアコンをつけても寒さが残るとき、すぐに家の構造を変えることはできませんが、ちょっとした工夫で体感温度を高めることは可能です。今日から試せる具体的な方法をまとめました。

サーキュレーターで暖気を循環

冬に効果的なサーキュレーターの使い方

冬に効果的なサーキュレーターの使い方

暖かい空気は天井付近にたまりやすいため、サーキュレーターを上向きにして使用すると空気がかき混ぜられ、部屋全体が均一に暖まります。特に足元の冷えが強い方には効果的です。

加湿器や洗濯物の室内干しで体感温度アップ

乾燥した空気では同じ温度でも寒く感じます。湿度40〜60%を保つと体感温度が2〜3℃上がるといわれています。加湿器を使うのはもちろん、洗濯物を室内干しするのも簡単で効果的です。

厚手カーテンや断熱ボードで冷気を遮断


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窓からの冷気は大きな原因のひとつです。厚手のカーテンを床まで届くように掛けるだけでも効果があります。さらに、窓の下部に断熱ボードや段ボールを立てると、冷気の流れを抑えられます。

家具配置の工夫で暖房効率を上げる

エアコンの吹出口を家具やカーテンが塞いでいると、せっかくの暖気が広がりません。エアコンの前や下に大きな家具を置かないよう配置を工夫することで、部屋全体に暖かさが行き届きやすくなります。


これらの対策は大がかりな工事を必要とせず、すぐに取り入れられる方法ばかりです。小さな工夫を積み重ねることで、今あるエアコンの性能を最大限に引き出し、冬の室内をより快適に過ごせるようになります。

 

それでも寒いときに考えるべき「住まいの構造」

サーキュレーターや厚手カーテンなどの応急対策は一定の効果がありますが、根本的な解決には限界があります。なぜなら、室内の暖かさが外へ逃げてしまう「住宅性能そのものの問題」が残っているからです。特に熱が逃げやすい部位は「窓・床下・天井」の3か所で、国土交通省や建築研究所のデータでも住宅からの熱損失割合は、窓=約50%、床下=約10%、天井=約6%と示されています。

低断熱・無断熱の住宅は暖めた空気が外に逃げていく

つまり、エアコンの効率を高めるには、これら3大ポイントでの断熱性能を底上げすることが不可欠です。イメージとしては、せっかく沸かしたお湯が穴の空いたヤカンから漏れていくようなもので、断熱不足=暖房のロスに直結します。

窓からの冷気と対策

住宅の熱損失の中で最も大きいのが窓です。シングルガラスやアルミサッシでは断熱性能が低く、暖めた空気が逃げるだけでなく、外の冷気が伝わりやすくなります。
改善策としては、内窓(二重窓)の設置複層ガラス(ペアガラス・トリプルガラス)への交換が有効です。

内窓(二重窓)の仕組み。空気層が冷気をシャットアウトしている

これにより断熱性が大幅に向上するほか、結露の発生が抑えられ、カビ対策にもつながります。また、外部からの騒音を低減する効果もあり、快適性全般が向上します。

詳しくはこちらの記事
【二重窓(内窓)リフォーム】費用・効果・失敗しないポイントを徹底解説

床下からの冷気

冬場に「足元が冷たい」と感じる大半の原因は、床下からの冷気です。床下に断熱材が十分に施工されていない場合、地面からの冷気が床板を通じて居室に伝わります。
床下断熱の方法には、床下に断熱材を敷き込む工法や、吹込み断熱材を充填する方法があります。ただし、床下は狭く湿気の影響も大きいため、DIYでは難しく、専門業者による施工が必須です。

床下断熱リフォームで底冷えを改善

適切に断熱材を施工すれば、足元の冷えが改善されるだけでなく、エアコンの設定温度を下げても快適さを保てるようになります。

詳しくはこちらの記事
【徹底解説】床下断熱材の選び方・工法・相場|光熱費削減&寒さ対策に最適な断熱リフォーム

天井からの熱損失

暖かい空気は上にたまる性質があるため、天井や屋根裏からの熱損失は非常に大きな問題です。天井断熱が不足している住宅では、せっかく暖めた空気が小屋裏へ逃げてしまい、いつまでも室温が上がりません。
改善策としては、小屋裏(天井裏)への断熱材施工が有効です。

天井でセルロースファイバー断熱材を施工する作業員

既存の天井を壊さずに施工できる場合もあり、比較的短期間・低コストで実施できる点がメリットです。これにより室内の熱が逃げにくくなり、エアコンの効率が格段に向上します。

詳しくはこちらの記事
屋根断熱リフォームのメリット・デメリット|天井断熱との違いと費用相場も紹介


このように、「窓・床下・天井」の断熱改善は、単なる快適性の向上だけでなく、省エネ・光熱費削減にも直結します。応急処置で効果を感じにくい場合には、住まいの構造そのものを見直すことが長期的に最も有効な解決策となります。

 

改善にかかる費用感と補助金制度

断熱リフォームは部位ごとに費用が大きく異なります。目安としては次のようなレンジで考えておくと参考になります。(材料+工事費)

内窓(二重窓)設置 1ヶ所あたり 5〜20万円
※窓の大きさや種類によって変動
床下にセルロースファイバー断熱材を施工する作業員床下断熱 15〜50万円(施工面積60㎡想定)
※断熱材の種類や施工方法によって変動
天井にセルロースファイバー断熱材を施工する様子天井断熱 10〜60万円(施工面積60㎡想定)
※断熱材の種類や施工方法によって変動

これらの工事は、国や自治体の断熱リフォーム補助金制度を活用することで負担を軽減できます。

実質負担額のイメージ

約35坪の住宅で床下断熱リフォームと内窓設置をした場合の、工事費用・補助金・実質負担額がどのくらいになるか見てみましょう。

工事代 補助金
1階床下
施工面積:64.5㎡
セルロースファイバー厚み:145mm
75万円 10.5万円
1階の窓
掃き出し2、腰高6
81万円 29.8万円
2階の窓
腰高9
57万円 25.2万円
総工事費 213万円
合計補助金額 65.5万円
実質負担額 147.5万円

※内窓の仕様:Low-E複層ガラス、樹脂サッシ

総工事費213万円。補助金65.5万円を差し引き、実質負担額は147.5万円となります。
補助金の対象や金額は年度や自治体ごとに異なるため、実際には専門業者に相談し、見積もりと併せて最新情報を確認するのが安心です。

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快適な冬を過ごすためにできること

エアコンをつけても寒い原因は、単に機器の性能不足ではなく、窓・床下・天井からの熱損失や湿度不足など、住まいの構造に深く関わっていることが分かります。記事全体を整理すると、次のような流れになります。

1.原因を知る
寒さの背景には「窓からの冷気」「床下の隙間」「天井からの熱逃げ」など、具体的な住宅性能の問題がある。
2.応急対策を実践
サーキュレーターで空気を循環させる、加湿器や室内干しで湿度を保つ、厚手カーテンで窓の冷気を遮るなど、すぐにできる工夫で改善できる部分もある。
3.必要に応じて住宅性能を改善
応急処置では限界があるため、窓→床下→天井の順に断熱を見直すと、快適性も光熱費削減も大きく前進する。

無理に大掛かりな断熱工事を勧める必要はありませんが、「寒さの原因を知り、小さな工夫から始める」ことが第一歩です。そして、必要に応じて住まいの断熱性能を改善すれば、冬の快適さが格段に変わります。
「自宅のどこから熱が逃げているのか」は住まいによって異なるため、専門の調査や相談を受けると、正確な改善ポイントが見えてきます。まずはできる範囲で取り入れながら、長期的には住まい全体の性能向上を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

断熱無料点検で小屋裏を調査する様子

無料の断熱診断』では、以下のような項目をチェックします。

  • 天井・壁・床の断熱材の有無や劣化状況
  • 窓の断熱性能(単板/複層/アルミサッシ等)の確認
  • 断熱リフォームの必要性とコストの目安
  • 補助金を活用した費用の抑え方

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執筆者

Ikeda

寒さは苦手な夏生まれ女子。断熱・シロアリ・エクステリアを勉強中。
自身も新築の際には、断熱性・防音性などに惚れ込み、断熱材「セルロースファイバー」を選択しました。
ふわふわかわいい「セルロースファイバー」の情報、寒い住宅の原因や対策などなど・・・体もお財布も温める情報を発信していきます!

 

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