【徹底解説】床下断熱材の選び方・工法・相場｜光熱費削減＆寒さ対策に最適な断熱リフォーム 公開日：2025年3月5日／更新日：2025年3月5日 寒さが厳しくなる冬、足元の冷えを感じることはありませんか？ 家の中がどれだけ暖房で温められていても、床が冷たいと快適さが大きく損なわれます。この原因の一つが 床下の断熱不足 です。床下断熱材を適切に選び、正しい工法で施工することで、冬の底冷えを軽減し、年間を通じた光熱費の削減にもつながります。 本記事では、床下断熱材の 役割・種類・選び方 から、最適な施工方法やリフォーム費用の相場 まで詳しく解説します。また、環境に優しい断熱材や、シロアリ被害を防ぐための注意点、人気メーカーの紹介なども網羅。これから新築やリフォームを検討している方はもちろん、「足元の寒さを何とかしたい！」と考えている方にも役立つ内容になっています。 断熱性能を高め、快適な住まいを実現するために、あなたに合った床下断熱材を見つけるヒントをお届けします！ 目次 Toggle 床下断熱材とは何か？床下断熱材の役割床下断熱材の重要性主な床下断熱材の種類床下断熱材が必要な理由寒さ改善と光熱費削減の効果最適な床下断熱材の選び方断熱性能の比較ポイント素材ごとのメリット・デメリット環境に優しい断熱材の選定床下断熱の2つの工法と注意点床断熱工法基礎断熱工法注意！シロアリ被害事例床下断熱材の施工方法と注意点施工のステップと流れDIYでの施工の可能性と注意専門業者に依頼する場合のポイント床下断熱リフォームの相場と費用断熱材の種類別コスト比較リフォームで得られる投資効果助成金の利用と申請方法おすすめの床下断熱材メーカーと商品紹介人気メーカーの特徴と比較価格帯別おすすめ商品床下断熱材の選び方・工法・相場のまとめ 床下断熱材とは何か？ 床下断熱材の役割 床下断熱材には、以下のような 重要な役割 があります。 冷気の侵入を防ぐ 冬場に床が冷たくなるのを防ぎ、足元の寒さを軽減します。 暖房効率を向上させ、エネルギーコストの削減に貢献します。 室内の温度を安定させる 外気の影響を受けにくくなり、年間を通じて快適な温度を保ちやすくなります。 結露やカビの防止 床下の温度差による結露を抑え、カビやダニの発生を防ぎます。 家の構造材の劣化を防ぎ、住宅の耐久性を向上させます。 防音効果 床下からの音の伝わりを軽減し、静かな室内環境を作ります。 省エネ効果 暖房・冷房のエネルギー消費を抑え、光熱費の節約につながります。 環境負荷の低減にも貢献します。 床下断熱材の重要性 住宅の断熱性を高めるには、壁・天井・床のすべての部分をバランスよく断熱することが重要 です。特に床下は、冷気が直接入り込みやすい部分であり、断熱が不十分だと 「床が冷たくて冬に辛い」 という問題が発生します。 近年の省エネ住宅やZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）でも、床下の断熱は必須 とされ、適切な施工が求められています。 主な床下断熱材の種類 床下断熱材には以下のような種類があります。 断熱材の種類 特徴 グラスウール 低コスト・施工しやすい 硬質ウレタンフォーム 高い断熱性能・吸湿性が低い ポリスチレンフォーム 軽量・防水性が高い セルロースファイバー 環境に優しい・調湿効果あり 床下断熱材が必要な理由 寒さ改善と光熱費削減の効果 床下断熱材を適切に施工することで、室内の冷暖房効率が向上し、光熱費の削減につながります。特に冬場は床下からの冷気を防ぐことで、足元の冷えが軽減され、快適な室内環境を実現できます。 最適な床下断熱材の選び方 断熱性能の比較ポイント 床下断熱材を選ぶ際のポイントとして、以下の点を比較することが重要です。 熱伝導率（値が低いほど断熱性能が高い） 耐湿性（湿気を吸収しにくいものが理想） 耐久性（長期間使用可能か） 燃焼性（火に強いか） 素材ごとのメリット・デメリット 断熱材の種類 メリット デメリット グラスウール 低コスト・施工しやすい 湿気を吸収しやすい 硬質ウレタンフォーム 高い断熱性能・耐湿性が高い 価格が高め ポリスチレンフォーム 軽量・防水性が高い 紫外線に弱い セルロースファイバー 環境に優しい・調湿効果あり 施工に専門技術が必要 ▼詳しくはこちらの記事もご覧ください 【必見】断熱材の種類徹底比較＆選び方完全ガイド 環境に優しい断熱材の選定 環境負荷の少ないセルロースファイバーや再生可能な素材を使用した断熱材は、持続可能な住宅リフォームとしても注目されています。 さらに、製造時のエネルギー消費が少ない断熱材や、廃棄時にリサイクル可能な素材を選ぶことも重要です。例えば、セルロースファイバーは新聞紙などの再生資源を活用しており、製造時の二酸化炭素排出量が低いのが特徴です。一方、ポリスチレンフォームやウレタンフォームは石油由来のため、廃棄時に適切な処理が求められます。これらの点を考慮し、環境負荷の少ない断熱材を選定することが、持続可能なリフォームにつながります。 床下断熱の2つの工法と注意点 床下断熱には「床断熱工法」と「基礎断熱工法」の2つの主要な方法があります。それぞれの特徴を理解し、住宅の状況に応じた適切な工法を選択することが重要です。 工法 メリット デメリット 床断熱工法 比較的安価で施工が容易 床下の湿気対策が必要、経年劣化による断熱性能の低下 基礎断熱工法 室内の温度が安定しやすく、床下結露を抑制 施工コストが高く、防湿・防蟻対策が必要 床断熱工法 床下に直接断熱材を施工する方法で、リフォーム時に採用されることが多いです。この工法は、既存の住宅に比較的容易に導入でき、施工費用が抑えられる点が魅力です。特に寒冷地においては、床下の冷気を遮断し、室内の温度を一定に保つことが可能になります。 リフォームの場合、床板を剥がして断熱材を施工する方法と、床板を剥がさずに床下から断熱材を施工する方法の2つの手法があります。床板を剥がす方法は、既存の床材の状態に左右されますが、断熱材を均一に敷設できるため高い断熱効果を期待できます。一方、床板を剥がさずに施工する方法は、コストと工期を抑えられるメリットがあるものの、作業スペースが限られるため施工精度に注意が必要です。 基礎断熱工法 基礎全体を断熱する方法で、新築住宅や大規模リフォーム時に適しています。この工法は、基礎部分に断熱材を施工することで、床下空間の温度を安定させ、冬場の冷気侵入や夏場の熱気流入を抑えることができます。 基礎断熱には内基礎断熱と外基礎断熱の2種類があります。 内基礎断熱: 基礎の内側に断熱材を施工する方法で、比較的コストが低く施工しやすいのが特徴です。ただし、床下の湿気対策を適切に行わないとカビや結露のリスクが高まります。 外基礎断熱: 基礎の外側に断熱材を施工する方法で、基礎全体を包み込むため、より高い断熱効果を発揮します。しかし、施工コストが高く、防水や防蟻対策が重要になります。 どちらの工法を選ぶかは、住宅の環境や予算、求める断熱性能によって異なります。 注意！シロアリ被害事例 基礎断熱工法では、湿気がこもりやすくシロアリの被害が発生するリスクがあるため、適切な防蟻対策が必要です。 床下断熱材の施工方法と注意点 施工のステップと流れ 業者に依頼した場合、施工の流れは以下のようになります。 現地調査と診断 床下の状況を確認し、断熱材の種類や施工方法を提案 シロアリやカビ、湿気の有無をチェック 見積もりと契約 施工内容と費用の見積もりを提示 施工日程の調整と契約締結 断熱材の施工 断熱材を適切な工法で施工 床下のスペースに均等に配置 DIYでの施工の可能性と注意 DIYでの床下断熱材の施工は、小規模な作業なら可能ですが、施工の精度や安全性を確保するには注意が必要です。 床下は狭く、作業しづらいため、適切な断熱材の選定や施工方法を誤ると、効果が得られないばかりか湿気やカビの原因になることもあります。 特に、防湿対策や断熱材の固定を慎重に行うことが重要です。大規模な施工や長期的な効果を期待する場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。 専門業者に依頼する場合のポイント 専門業者に依頼する際のポイントとして、以下の点を確認することが重要です。 実績のある業者を選ぶ: 過去の施工事例を確認し、信頼できる業者かを見極める。 施工後の保証内容を確認する: アフターサポートが充実しているか事前にチェック。 希望する断熱材を取り扱っているか確認する: 業者によっては特定の素材しか扱っていないため、希望する断熱材が施工可能か相談する。 施工方法や工期、費用の詳細を把握する: 契約前に業者の説明をしっかり聞き、納得できるか確認。 適切な業者を選ぶことで、施工の品質が高まり、長期的な断熱効果を期待できます。 床下断熱リフォームの相場と費用 断熱材の種類別コスト比較 断熱材の種類 価格（㎡あたり） グラスウール 2,000～4,000円 硬質ウレタン 4,000～7,000円 ポリスチレン 3,000～5,000円 セルロースファイバー 4,500～7,500円 これ以外に、工法によっても金額が異なります。 例えば、床断熱工法の場合、床板を剥がさずに床下から施工することが出来れば、断熱材施工の費用のみで工事が完了します。床板を剥がす施工では、床板の張り替えの費用が掛かり、施工に日数を要するため、仮住まいの費用が発生します。 リフォームで得られる投資効果 リフォームによる床下断熱の効果は多岐にわたります。 光熱費の削減: 断熱性能の向上により、冷暖房の使用頻度が減り、年間の光熱費が10～30%削減される可能性があります。 住宅の長寿命化: 床下の湿気や結露を防ぐことで、木材の腐朽やシロアリ被害のリスクを軽減し、建物の耐久性を向上させます。 快適性の向上: 冬場の床冷えを大幅に軽減し、夏場の熱気を遮断することで、一年を通して快適な住環境を実現します。 健康リスクの低減: 温度差の少ない室内環境を維持することで、ヒートショックのリスクを抑え、高齢者や小さな子どもの健康を守ります。 資産価値の向上: 断熱リフォームを行うことで、住宅の評価が高まり、将来的な売却時に資産価値が向上する可能性があります。 環境負荷の低減: 省エネ効果により、CO2排出量の削減に貢献し、持続可能な住宅環境の実現につながります。 防音効果の向上: 断熱材には防音効果もあるため、外部からの騒音を軽減し、静かな室内環境を作ることができます。 このように、床下断熱リフォームは単なる支出ではなく、長期的にみてコスト削減や快適な暮らしをもたらす有益な投資といえます。 助成金の利用と申請方法 床下断熱リフォームの費用を抑えるために、国や自治体が提供する助成金を活用することが可能です。多くの自治体では、省エネ対策の一環として断熱改修の補助金制度を設けています。 申請は、一般的に以下のようになります。 助成金情報の確認: 国や自治体の公式サイトで最新の助成金情報をチェック。 施工業者と相談: 申請対象となる施工内容か確認。必要書類を準備。 申請手続き: （自分で行うものと施工業者で行うものがあるため、2で確認し進める。） 審査 交付決定 工事 工事完了後の報告 補助金交付 助成金の適用条件や補助額は地域によって異なるため、事前に詳細を調査しておくことが重要です。 ▼補助金について詳しくはこちら 【大型補助金ラストイヤー】2025年断熱リフォームで活用できる補助金を完全解説！最大260万円支給も！ おすすめの床下断熱材メーカーと商品紹介 人気メーカーの特徴と比較 市場には多くの断熱材メーカーが存在し、それぞれ独自の技術と特徴を持っています。 メーカー名 特徴 A社 高性能ウレタンフォームを提供し、耐久性が高い B社 環境に配慮したセルロースファイバー製品を展開 C社 施工しやすいポリスチレンフォーム製品が充実 価格帯別おすすめ商品 価格帯 おすすめ商品 低価格 グラスウール（コストを抑えつつ断熱効果あり） 中価格 ポリスチレンフォーム（断熱性とコストのバランスが良い） 高価格 セルロースファイバー（環境負荷が少なく高性能で防音効果も高い） 床下断熱材の選び方・工法・相場のまとめ 床下断熱材を選ぶ際には、住宅の環境や予算、目的に応じた適切な種類を選ぶことが重要です。グラスウールやポリスチレンフォームは低コストで施工しやすく、硬質ウレタンフォームは高い断熱性能を持ちます。特に、セルロースファイバーは環境負荷が少なく、調湿・防音効果もあるため、持続可能な断熱リフォームとして注目されています。 施工方法には「床断熱工法」と「基礎断熱工法」の2種類があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。リフォームの際は、床板を剥がさずに施工できるか、または床板を剥がす必要があるかを考慮することがポイントです。 また、断熱リフォームには助成金制度が活用できる場合があるため、事前に地域の補助金情報を確認し、コストを抑える方法を検討することも重要です。光熱費削減や住宅の快適性向上を目的とするならば、長期的な視点で最適な床下断熱材と工法を選びましょう。 ＼ 長野県にお住まいの方 ／ お家の断熱調査（無料）はプロにお任せ下さい！床下や天井の断熱の状態を確認・報告し、暖かいお家にするためのご提案をさせていただきます。その他、補助金を活用した断熱リフォームなど、お気軽にテオリアランバーテックにご相談ください。 ▼こちらの記事もおすすめ 『家が寒い』原因と解消法を徹底解説 執筆者 Ikeda 寒さは苦手な夏生まれ女子。断熱・シロアリ・エクステリアを勉強中。 自身も新築の際には、断熱性・防音性などに惚れ込み、断熱材「セルロースファイバー」を選択しました。 ふわふわかわいい「セルロースファイバー」の情報、寒い住宅の原因や対策などなど・・・体もお財布も温める情報を発信していきます！
