断熱材のない家は夏も暑い|屋根裏・窓の断熱で涼しくする方法を長野県専門業者が解説 公開日:2026年7月16日/更新日:2026年7月16日 監修者斎木 守 住宅省エネアドバイザー/第二種電気工事士/しろあり防除士 三重県出身。学生時代は長野県で農業・畜産を学び、地域のコミュニティ活動にも積極的に参加。寒さには人一倍敏感で、自身も松本市で築30年の木造住宅に暮らし、経験を踏まえて長野県の断熱性能向上を支援しています。YouTube「テオリアチャンネル」でも活躍中。新築・リフォームを含め、これまでに1,800棟以上の断熱工事に携わっています。 エアコンをつけているのに、2階がいつまでも蒸し暑い。 夕方になっても、部屋にこもった熱が抜けない。 長野県で築年数の経った家にお住まいなら、そんな夏の暑さに毎年悩まされていないでしょうか。その原因の多くは、実は家に断熱材が入っていない、または不十分な”無断熱状態”にあります。断熱材のない家は、屋根裏や窓から熱が入り放題。どれだけエアコンを頑張らせても、次から次へと熱が侵入し、なかなか涼しくならないのです。 本記事では、「断熱材のない家がなぜ夏に暑いのか」という原因から、今すぐお金をかけずにできる暑さ対策、そして根本的に解決する断熱リフォーム、使える補助金までをまとめて解説します。あわせて、意外と誤解されがちな「断熱とエアコンの正しい関係」についても、断熱の専門家の視点でお伝えします。 読み終えるころには、我が家の暑さの原因と、どこから手をつければ一番効果的かが見えてくるはずです。エアコンの効きを最大限に引き出し、少ない電気代で涼しく安全な夏を過ごすための第一歩に、ぜひお役立てください。 目次 Toggle 暑すぎる…断熱材がない家の夏のリアル築古住宅に多い”無断熱”の実態と暑さの原因そのまま放置すると起こるトラブル断熱材がない家で今すぐできる暑さ対策窓からの日射熱を遮るこもった熱を動かして逃がす応急対策の限界も知っておくDIYでは限界?断熱リフォームで暑さを根本解決DIYの限界と断熱性能の壁暑さに効く断熱リフォームの方法断熱は「エアコンなしで涼しい」ではなく「エアコンの効率を最大化する」住みながらできる「非破壊断熱」実際どう変わる?長野県の事例と断熱リフォームの効果「ここまで違う!」断熱改修のビフォーアフター長野県内の施工事例暑さ対策に使える補助金(2026年最新)快適な夏の第一歩は「今の家を知ること」専門家による無料診断で住まいの状態をチェック 暑すぎる…断熱材がない家の夏のリアル 断熱材のない家が、これほど夏に暑くなるのには、はっきりとした理由があります。まずはその原因を、具体的に見ていきましょう。 築古住宅に多い”無断熱”の実態と暑さの原因 日本で1980年代以前、あるいは1999年の省エネ基準改正より前に建てられた住宅は、屋根裏・壁・床下に断熱材が入っていない、または薄く不十分なケースが少なくありません。長野県内でも、築30年を超える住宅ではこうした無断熱・断熱不足の家が数多く見られます。 断熱材がない家が夏に暑くなる主な原因は、次の3つです。 窓からの熱の侵入 夏に室内へ入ってくる熱の約7割(約71%)は窓などの開口部から入ってきます。単板ガラスの古い窓は、日射熱をほぼそのまま室内に通してしまいます。 屋根裏からの輻射熱 屋根裏に断熱材がないと、夏の直射日光で屋根裏の温度は40〜60℃にも達し、その熱が天井を通じて輻射熱として室内に降りてきます。夜になっても抜けにくく、エアコンが効きにくい大きな原因です。 壁からの熱 壁の中に断熱材がなければ、日中に蓄えた熱がそのまま室内側に伝わり、部屋全体がなかなか冷えません。 つまり、断熱材がない家は「冷やしても冷やしても、次々と熱が入り続けている」状態。エアコンが効かないのは機器の問題ではなく、住まいの構造に原因があるのです。 そのまま放置すると起こるトラブル 無断熱の暑さを我慢し続けると、次のようなリスクが高まります。 室内での熱中症 室内は屋外より安全と思われがちですが、無断熱の家では室温・湿度が上がりやすく、室内熱中症のリスクが高まります。特に高齢者は要注意です。 光熱費の増加 冷房がなかなか効かないため、エアコンをフル稼働させ続けることになり、電気代がかさみます。 睡眠の質の低下 2階の寝室に熱がこもると寝苦しく、夏バテや体調不良につながります。 長野県は昼夜の寒暖差が大きい一方、松本・長野などの盆地部では日中の強い日射で室内に熱がこもりやすいのが特徴です。「夏は暑く、冬は寒い」——無断熱の家は、この寒暖差の影響をまともに受けてしまうのです。 断熱材がない家で今すぐできる暑さ対策 本格的な断熱リフォームの前に、まずはお金をかけずにできる応急的な暑さ対策から始めましょう。無断熱の家でも、熱の入り口を減らし、こもった熱を逃がす工夫で体感温度は変わります。 窓からの日射熱を遮る 夏の熱の約7割は窓から入るため、窓対策が最も効果的です。ポイントは「窓の外側で日射を遮る」こと。ガラスに当たる前に日光をカットするほど効果が高まります。 すだれ・よしず・タープ 窓の外に吊るして直射日光を遮る。タープは窓枠に紐でくくり付けるだけで設置でき、手軽で効果的です。 遮熱・遮光カーテン 室内側でも、日射熱と明るさをカットして室温上昇を抑えます。 窓に貼る遮熱フィルム ガラスに貼って日射熱を反射。見た目を変えずに対策できます。 特に西日が強く当たる窓や、2階の窓は優先的に対策すると効果を実感しやすいです。 こもった熱を動かして逃がす 無断熱の家は熱がこもりやすいため、空気を動かして室内の熱を外へ逃がす工夫も大切です。 サーキュレーター・扇風機の併用 エアコンの冷気は床付近にたまりがち。サーキュレーターで空気を循環させると、部屋全体が涼しくなり、冷房効率も上がります。 朝晩の換気 外気温が下がる早朝や夜間に、部屋の対角にある2つの窓を開けて風の通り道をつくり、日中にこもった熱を追い出します。 打ち水 夕方、ベランダや庭に水をまくと、気化熱で周囲の温度を下げられます。日中の炎天下ではなく、日が傾いてから行うのがコツです。 応急対策の限界も知っておく これらの対策は手軽で効果的ですが、あくまで”その場しのぎ”です。断熱材のない家では、対策をしても外から熱が入り続けるため、「エアコンをつけてもなかなか効かない」「冷房代がかさむ」「冷やしてもすぐに暑さが戻る」といった悩みは解消されません。 もちろん、真夏はエアコンが欠かせません。大切なのは、そのエアコンの効きを最大限に良くして、少ない電力で一日中涼しく保てる家に変えること。そのための根本的な解決策が、次にご紹介する断熱リフォームです。 DIYでは限界?断熱リフォームで暑さを根本解決 応急対策で少しは涼しくなっても、「エアコンがないと過ごせない」状態が続くなら、住まいそのものに断熱材を入れる=断熱リフォームが根本的な解決策です。断熱材のない家に断熱層をつくることで、外の熱の侵入を抑え、「暑くなりにくい家」に変わります。 DIYの限界と断熱性能の壁 断熱材はホームセンターでも手に入り、簡単な部位ならDIYも可能です。しかし、屋根裏・壁の内部・床下といった見えない部位は、施工の精度が断熱性能を大きく左右します。すき間なく・ムラなく施工しないと、そこが熱の通り道(熱橋)になり、期待した効果が出ません。中途半端な施工は、かえって結露やカビの原因になることもあります。 無断熱の家を本気で涼しくするなら、効果の大きい部位はプロに任せるのが安心で、結果的に費用対効果も高くなります。 暑さに効く断熱リフォームの方法 夏の暑さ対策として、特に効果が高いのは次の3つです。 窓の断熱(最優先) 熱の最大の侵入口である窓を強化。内窓(二重窓)を設置すると、夏の日射熱の侵入と冬の冷気の流出を同時に抑えられ、一年中効果があります。 天井・屋根裏の断熱 屋根裏の40〜60℃の熱をシャットアウトできるため、2階の暑さ改善に最も効果的。点検口から施工できる場合が多く、比較的低コスト・短工期で対応できます。 床下の断熱 床からの熱の出入りを抑え、足元の快適性が向上。冷房の効きも良くなります。 断熱は「エアコンなしで涼しい」ではなく「エアコンの効率を最大化する」 ここで一つ、大切な誤解を解いておきます。「断熱すればエアコンなしで涼しく過ごせる」というのは正確ではありません。 断熱材の役割は、熱の出入りを抑えて室温を「保つ」こと——いわば魔法瓶のような働きです。冷やした飲み物が長く冷たいままなのと同じで、エアコンで一度涼しくした空気を、逃がさずキープするのが断熱の効果です。つまり、真夏に外気温が高ければ、断熱された家でも何もしなければ室温は少しずつ上がっていきます。日本の夏にエアコンなしで過ごすのは非現実的で、我慢は室内熱中症を招き危険です。 では断熱に意味がないのかというと、まったく逆です。断熱性能を高めると、次のようなメリットがあります。 ■ 少ない電力で涼しさをキープできる 冷気が逃げにくいため、エアコンの効きが良くなり、設定温度を下げすぎなくても快適に。電気代の節約につながります。 ■ 「つけっぱなし」でも省エネになる エアコンが最も電力を使うのは、暑い部屋を冷やす「立ち上がり」のとき。断熱された家は一度冷えれば保冷が効くため、こまめに消すより連続運転のほうがトータルで省エネになりやすいのです。 ■ 家じゅうの温度が均一に 部屋ごとの温度差が小さくなり、廊下やトイレの暑さも和らぎます。 つまり断熱リフォームの本当の価値は、「エアコンをなくすこと」ではなく、「エアコンの効率を最大限に引き出し、少ないエネルギーで一日中、涼しく安全な室温を保つこと」にあります。 なお、断熱だけでは窓から差し込む日射熱そのものは防げません。夏を快適にするには、「断熱+日射遮蔽(窓の外で日差しを遮る)+エアコンの適切な使用」の3点をセットで考えることが、専門家として最もおすすめする方法です。 住みながらできる「非破壊断熱」 「大がかりな工事は不安」「引っ越したくない」という方もご安心ください。私たちテオリアランバーテックは、床下や天井(屋根裏)を壊さずに施工できる「非破壊断熱」に対応しています。セルロースファイバーという断熱材を点検口などから吹き込むことで、住みながら・引っ越し不要で断熱性能を高められます。セルロースファイバーは調湿性・防音性・防虫性にも優れ、長野県の気候に適した断熱材です。 「暑い家」を「暑くなりにくい家」に変える。それが、断熱材のない家の本当の暑さ対策です。 実際どう変わる?長野県の事例と断熱リフォームの効果 「断熱リフォームで、本当に夏の暑さは変わるの?」——ここでは、実際に断熱改修を行うとどう変化するのかを、効果の面から見ていきます。 「ここまで違う!」断熱改修のビフォーアフター 断熱材のない家に天井(屋根裏)断熱や内窓を施工すると、多くのお客様が次のような変化を実感されます。 ■ 2階・屋根裏まわりの暑さがやわらぐ 屋根裏からの輻射熱が抑えられ、「夕方以降も2階が蒸し暑い」状態が改善します。 ■ エアコンの効きが良くなる 冷気が逃げにくくなり、設定温度を下げすぎなくても部屋が涼しくなります。冷房代の削減にもつながります。 ■ 部屋ごとの温度差が小さくなる 家全体が均一な温度に近づき、快適に過ごせます。 サーモグラフィー(熱画像)で施工前後を比べると、断熱した部分の表面温度がはっきり下がっていることが視覚的に確認できます。 天井断熱の施工前後の変化 長野県内の施工事例 安曇野市・築30年 施工前 施工後 屋根裏にセルロースファイバーを220mm施工。施工後は2階の室温上昇がゆるやかになり、「エアコンの効きが見違えた」とのお声をいただきました。 施工範囲 天井断熱 施工面積 約76㎡ 概算費用 約390,500円 施工日数 1日 千曲市・築15年 施工前 施工後 内窓設置(既存窓の内側にもう1枚窓を設置)。工事後は「窓辺の暑さや寒さ、結露が軽減された」とのお声をいただきました。 施工範囲 掃き出し窓2か所、腰窓15か所 仕様 Low-E複層ガラス・樹脂サッシ 概算費用 約129万円 施工日数 1日 長野県は夏の日射と冬の底冷えの両方が厳しい地域です。断熱リフォームは「夏の暑さ」と「冬の寒さ」の両方に効くため、一年を通して光熱費と快適性の両面でメリットを実感できます。 暑さ対策に使える補助金(2026年最新) 断熱リフォームは決して安い工事ではありませんが、国や長野県の補助金を活用すれば費用負担を大きく抑えられます。夏の暑さ対策として効果的な「窓の断熱」や「天井・屋根裏の断熱」は、補助金の対象になりやすい工事です。2026年(令和8年)に使える主な制度は次のとおりです。 ■ 信州健康ゼロエネ住宅助成金(長野県) 既存住宅の断熱リフォームが対象で、総工事費の20%・最大140万円(健康省エネリフォームは最大50万円)。令和8年度も受付中で、長野県で断熱リフォームをするなら最初に検討したい制度です。 ▶【長野県】令和8年度 信州健康ゼロエネ住宅助成金 ■ 先進的窓リノベ2026事業(国) 内窓設置や窓交換など、窓の断熱改修が対象で一戸あたり最大100万円。夏の熱の最大の侵入口である窓の対策に、まさに使いやすい制度です。 ▶「先進的窓リノベ2026事業」を詳しく解説! ■ みらいエコ住宅2026事業(国) 2025年度「子育てグリーン住宅支援事業」の後継制度。天井・壁・床などの省エネ改修を支援します。 ▶「みらいエコ住宅2026事業」とは(国の補助金) ※補助金は予算上限に達し次第終了します。金額・要件の最新情報は各公式サイトでご確認ください。同一工事での二重取りはできないため、制度の組み合わせは事前確認が必要です。当社が申請手続きまでトータルでサポートします。 ▶無料の断熱診断を申し込む 快適な夏の第一歩は「今の家を知ること」 「うちの家には断熱材が入っているの?」「どこを断熱すれば一番効果があるの?」——暑さの悩みを根本から解決するには、まずお住まいの断熱状態を正しく知ることが第一歩です。 専門家による無料診断で住まいの状態をチェック 断熱材の有無や劣化の状態は、屋根裏や床下を実際に確認しないと分かりません。私たちテオリアランバーテックでは、専門家による無料の断熱診断を行っています。お住まいのどこから熱が入っているか、どの部位を断熱すれば費用対効果が高いかを、プロの視点で診断・ご提案します。 私たちの強みは次のとおりです。 ✅ 長野県内の豊富な施工実績 ✅ 住みながら・引っ越し不要でできる「非破壊断熱」(セルロースファイバー) ✅ 信州健康ゼロエネ住宅助成金など、補助金の申請までトータルサポート 「夏は暑く、冬は寒い」——断熱材のない家の悩みは、正しい断熱リフォームで一年中の快適さに変えられます。エアコンの効きを最大限に引き出し、少ない電気代で涼しく安全な夏を過ごしませんか。 ▶無料の断熱診断を申し込む ❄️ 冬の寒さでお悩みの方はこちら 断熱材のない家は、夏の暑さだけでなく冬の底冷えも深刻です。冬の防寒対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。 ▶断熱材のない家の防寒対策|床下・窓の断熱から補助金活用まで長野県専門業者が解説 執筆者 Ikeda 寒さは苦手な夏生まれ女子。断熱・シロアリ・エクステリアを勉強中。 自身も新築の際には、断熱性・防音性などに惚れ込み、断熱材「セルロースファイバー」を選択しました。 ふわふわかわいい「セルロースファイバー」の情報、寒い住宅の原因や対策などなど・・・体もお財布も温める情報を発信していきます!