【長野県】セルロースファイバーで非破壊断熱

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【長野県】セルロースファイバーで非破壊断熱

築20年超でも快適!窓の断熱材リフォーム完全ガイド|さらに補助金で賢くお得に

執筆者

Yanagisawa Naoki
気密測定技能者・しろあり防除士・WEB解析士
2007年に日本でセルロースファイバー断熱工事のパイオニアであった、有限会社信濃ビケン(長野市)に入社。セルロースファイバーの施工職人として従事。2012年に株式会社テオリアランバーテックに統合され、入社から10年以上で約2000棟以上のセルロースファイバー断熱工事や気密測定技能者の経験を経て、現在は断熱・気密に関する正しい情報を発信するため活動している。

その底冷え、じつは窓が原因かもしれません

※出典:(一社)日本建材・住宅設備産業協会 省エネルギー建材普及促進センター「省エネ建材で、快適な家、健康な家」より

朝起きた瞬間、リビングの床がひんやりして思わずスリッパを探す。
エアコンを強めても足元だけは妙に冷え、暖房費だけが膨らんでいく。
こうした悩みは「古い家だから仕方ない」と諦めがちですが、原因の60%が窓に潜んでいると知ったらどうでしょうか。
日本建材・住宅設備産業協会の調査によれば、冬に逃げる熱の約58%、夏に入り込む熱の約73%が開口部、つまり窓から出入りしています。
だからこそ窓を断熱化すれば体感温度が2〜3℃上がり、冷暖房費は年数万円単位で下がる可能性が高いのです。
本記事では、築20〜30年戸建てに住む50〜60代のご夫婦を想定し、断熱窓の種類と費用対効果、最新補助金制度、そして失敗しない工事の流れまでを一気通貫で解説します。
読み終える頃には「まず相談してみようかな」と自然に感じていただけるはずです。

なぜ窓が “ 熱の抜け道 ” になるのか ── アルミ単板ガラスの限界

1990年代までの戸建てで主流だったのはアルミサッシに3 mm単板ガラスを組み合わせた窓でした。
アルミは軽くて加工しやすい半面、熱伝導率が非常に高い素材です。
外気が0℃近くまで下がる冬の夜、アルミ枠と薄いガラスは屋外の寒気をそのまま室内へ運び込みます。
冷えた表面に室内の水蒸気が触れると結露が発生し、翌朝にはびっしりと水滴がつく。
窓枠のパッキンやカーテンにカビが広がり、ダニが繁殖しやすい環境が整えば、ぜんそくやアレルギーのリスクまで跳ね上がります。
断熱材入りの壁や天井をいくら補強しても、最後に残る「穴(開口部)」が窓なのです。
寒さや暑さを根本から断ち切るには、窓そのものを断熱性能の高い仕様に置き換えるか、内側にもう1枚窓を設けて熱の流れを断ち切る必要があります。

断熱窓リフォーム3つの選択肢──性能とコストをどう見極めるか

断熱改修には大別して内窓設置(二重窓)ガラス交換外窓交換(カバー工法・はつり工法)の3つがあります。
もっとも手軽なのは室内側に樹脂フレーム+Low-E複層ガラスの内窓を設置する方法です。既存サッシの内側に樹脂フレームをビス固定で完了し、1窓15〜30分で済むうえ粉じんもほぼ出ません。2枚の窓の間にできる空気層が断熱・防音の両面で効果を発揮し、見た目を大きく変えずに快適性を底上げできます。

次に検討されるのが、ガラス交換です。既存サッシを残したまま真空ガラスやLow-E複層ガラスに入れ替えるため、1枚10分ほどで終わりコストも抑えられますが、アルミ枠からの熱伝導は残るため性能向上は限定的です。結露や冷気の根本対策には、枠ごと熱を止められる内窓やカバー工法が優位となります。

3つ目のカバー工法は既存枠を覆う形で新しい樹脂窓を取り付ける本格的な外窓交換で、見た目が新築同様になりますが費用はもっとも高くなります。
ただし補助金の手厚さを考えれば投資額はぐっと下がります。
たとえば先進的窓リノベ2025事業では、
●ガラス交換(SS)大サイズで5.5万円
●内窓設置(SS)大サイズで10.6万円
●カバー工法(SS)大サイズで22万円
の補助が設定され、最大200万円まで受け取れます。

結局どの工法を選べばいいの?

内窓がいいと言われても、ガラス交換で十分なのか、外窓ごと替えた方が将来安心なのか条件や予算によって最適解は変わります。ここでは〈工法〉〈断熱性能〉〈費用〉〈工期〉〈外観の変化〉〈補助金の大きさ〉という6つの軸で3工法を並べ、どんな悩みを持つ人に向いているかを一目で分かる早見表にまとめました。まずはご自宅の優先順位を思い浮かべながら目を通してみてください。

“こんな悩み”を抱える人 最適工法 断熱性能*1 目安費用/窓*2 工期 外観変化 補助金単価 (2025)
とにかく費用を抑えたい
壁やサッシの見た目はそのままにしたい
ガラス交換 ★★☆☆☆ 1.5~4万円 約10分 変化なし Sグレード大: 1.7万円
室温も騒音も一気に改善したい
短時間で済ませたい
内窓設置(二重窓) ★★★★☆ 5~10万円 15~30分 室内側のみ変化 SSグレード大: 10.6万円
外観まで一新したい
将来の窓回りリスクも丸ごと解消したい
外窓交換(カバー工法) ★★★★★ 12~25万円 1~2時間 新築同様に刷新 SSグレード大: 22万円

*1:★は筆者による相対評価。
*2:窓サイズや地域、ガラス仕様によって変動します。

体感温度と光熱費を “ 数字 ” で見る──シミュレーション事例

長野市に建つ延床120㎡・築25年の木造戸建てで、樹脂内窓 Low-E仕様を6窓に導入した場合を想定しました。工事費は全国平均と同じく約80万円ですが、先進的窓リノベ 2025事業の補助金(大サイズ × 6 窓 = 計42万円)を差し引くと実負担はおよそ38万円に収まります。LIXILの省エネ試算ツールで算出すると、暖房用灯油の使用量は年間で約205 L減少し、灯油単価を120 円/L(2025年7月7日時点)とすると光熱費は年間約2.5万円 ダウンします。この削減効果をもとにすると投資回収年数はおよそ15年。30年間で累計約74万円の暖冷房費が浮く計算です。さらに 結露防止防音性向上ヒートショック抑制 といった付随メリットも得られるため、光熱費だけでなく「快適さ」「健康リスク低減」の観点でも、長野県の戸建てにとって内窓断熱リフォームは十分検討に値します。

先進的窓リノベ2025事業と住宅省エネキャンペーン──賢く使えば負担は半額以下に

2023年・2024年と好評だった「先進的窓リノベ2025事業」は2025年度も継続され、総予算は1,350億円でスタートしました。
登録事業者経由で契約・着工し、性能等級や窓サイズに応じて定額補助が支給される仕組みです。
補助金は工事完了後に事業者へ交付され、消費者は後日補助金分が事業者から返金されるイメージです。(事業者によっては補助金分を差し引いた金額で契約するパターンもあるため、事前に確認をしましょう。)
また、給湯器や玄関ドアの高断熱化を組み合わせれば、住宅省エネ2025キャンペーンと併用してさらなる負担減も可能です。
自治体独自の支援を上乗せできる地域もあるので、申し込み前に市区町村の公式サイトを1度確認しておきましょう。
手続きそのものは登録事業者が代行しますが、申請書類に添付する公的証明(住民票・固定資産税課税証明など)は施主自身が用意する必要があります。
スケジュール感としては、現地調査から補助金振込までおおむね3〜4か月。
予算は先着順で消化されるため、冬の着工を狙うなら夏前には相談を始めると安心です。
ちなみに、先進的窓リノベ事業も含まれる「住宅省エネ2025キャンペーン」は今年が最後になる可能性が高いめ、お得に窓の断熱対策をしたい方は早めに相談しましょう。

▼補助金についてはこちらの記事で詳しく解説しています
【大型補助金ラストイヤー】2025年断熱リフォームで活用できる補助金を完全解説!最大260万円支給も!

工事の流れ──“玄関のカギを預ける必要はある?”という素朴な疑問

工事当日までにやっておく4つの準備

  1. 家具・カーテンレールの移動
    施工する窓から半径60 cmほどスペースを空けましょう。大型家具はキャスター付き台車(ホームセンターで1,500円程度)を使うとラクです。
  2. 貴重品とブラインドの一時撤去
    施工中に工具が当たると破損するため、写真立てや高価な花瓶は他室へ。ブラインドやロールスクリーンは事前に外しておくと作業がスムーズ。
  3. 施工経路の確保
    玄関〜施工部屋までの通路を片付け、養生シートが敷ける幅をキープ。雨天の場合は玄関ポーチにブルーシートを敷くと泥はねを防げます。
  4. 短時間外出の段取り
    在宅が基本ですが「銀行へ15分だけ」などの外出はOK。念のため鍵の返却場所(ポスト投函/宅配BOXなど)を職人と事前確認しておくと安心です。

初めてリフォームを依頼する読者にとって最大の不安は「家を空けていても大丈夫か」、「生活をどれだけ中断するのか」という点でしょう。
実際の現場は、朝9時ごろ職人が到着し、施主立ち会いのもと施工箇所を再確認するところから始まります。
内窓の場合、家具やカーテンレールを少し移動させれば作業スペースは確保できます。
窓1枚につき15分から30分で設置が終わるため、リビング・寝室・浴室の3カ所でも昼過ぎには終了します。
養生シートを敷くので床がキズ付く心配はまずありません。
外窓交換はサッシ周りを電動カッターで切り取る音が出ますが、騒音は開口部ごとに1時間程度。
2日工程でも在宅しながらオンライン会議ができたと話す施主もいるほどです。
もちろん、鍵を預けて外出しても構いませんが、貴重品だけは自己管理を徹底しましょう。

施工後のメンテナンス方法とランニングコスト

  1. 樹脂フレームの掃除

    • 頻度:半年に1回
    • 方法:中性洗剤を薄めたぬるま湯で拭き取り → 乾拭き
    • コスト:家庭用洗剤代のみ(年数百円)
  2. ガラス&パッキン点検

    • 頻度:年1回
    • チェックポイント:
      • ガラス内側にくもり(内部結露)がないか
      • パッキンの硬化・ひび割れ
    • 部品交換目安:パッキンは10~15年で交換(材料+工賃:1窓4,000~6,000円)
  3. 引き違いレールの潤滑

    • 頻度:年1~2回
    • 使うもの:シリコーンスプレー1本(約600円)
    • 手順:レール清掃 → スプレー薄塗り → 乾拭き。滑走抵抗が落ち結露水のカビも防げます
  4. Low-E複層ガラスのガス保持

    • 耐用:20~30年(メーカー保証は10年が一般的)
    • ガス抜け再封入:まれにアルゴン濃度が低下した場合、1枚あたり12,000~15,000円で補修可能。保証期間なら無償対応

トータルのランニングコスト
年換算で清掃消耗品 1,000円前後+10年ごとにパッキン交換数千円。給湯器などと比べると維持費は極めて低く抑えられます。

ビフォーアフターで見る体感変化──数値と感情の両輪で伝える

LIXILが公開する築25年木造2階建て住宅の検証では、北向き腰高窓に内窓〈インプラス〉を設置しただけで床表面温度が+2℃上昇し、サーキュレーターを組み合わせると+4.4℃まで改善しました。窓下部の表面温度も+6.2℃上がり、足元の冷気がすっと消えたのがサーモグラフィで確認できます。
またYKK APの〈プラマードU〉事例では、リビングの室温が+2〜3℃上がり「ファンヒーターが不要になった」と施主がコメント。
どちらのケースでも結露がほぼゼロになり、外部騒音も “遠くで聞こえる程度” に低減したと報告されています。数値で示せる温度・光熱費効果に加え、結露掃除や騒音ストレスから解放される。
そんな “肌感覚” のメリットまでメーカー検証が裏づけています。

よくある10の質問

初めて断熱リフォームを検討すると、細かな疑問が次々に湧いてきます。そこで、これまでにご相談いただいた中でも特に多かった10の質問をピックアップしてお届けします。

Q.工事は1日で終わる?
A.標準的な戸建てで腰窓や掃き出し窓を合わせて6か所なら、朝9時に着工して遅くとも15時ごろには完了します。家具移動と清掃を含めても在宅時間は実質4~6時間程度。玄関ドアや出窓など特殊形状が混ざる場合でも、追加で半日見ておけば大丈夫です。

Q. DIYでも補助金は使える?
A. 先進的窓リノベ2025など国の補助金は「登録事業者が施工した高性能窓」に限って交付されます。DIYや施主支給で用意した窓は対象外です。

Q.内窓を付けると開けにくくなる?
A.室内側にもう1本レールが増えますが、フレーム厚は40 mm前後。既存窓と取っ手位置をずらしてあるので干渉せず、女性や高齢の方でも片手でスムーズに開閉できます。掃除の際は内側だけ外して丸洗いできるため、むしろメンテナンス性は向上するケースが多いです。

Q.夏の暑さにも効果がある?
A.Low-E複層ガラス(遮熱タイプ)は日射熱取得率を単板比で約50%カットし、午後2時の西日でも室温上昇を2~3 ℃抑えます。エアコン設定温度を1 ℃上げても同じ涼しさを得られるため、年間冷房電力量を15~20%節約できた事例が複数報告されています。

Q.結露は本当に無くなる?
A. 樹脂枠+Low-Eガラスの内窓は表面温度が室温に近づくので、屋外0 ℃でもガラス面が9〜10 ℃を下回りにくく結露発生率が激減します。加湿器を強く回す・室内干しをする場合でも、換気や除湿機を併用すれば水滴が垂れるレベルにはまずなりません。

Q.固定資産税は上がる?
A. 窓の改修は「家屋の価値を著しく増加させる工事」に該当しないため、多くの自治体で課税評価は据え置きです。実際に当社で申告・調査が入った案件はゼロ。外壁増築や床面積の増加とは扱いが異なるので安心してください。

Q.断熱性能は何年持つ?
A.樹脂フレームは紫外線安定剤入りで30年相当の耐候試験をクリア。Low-E複層ガラスのアルゴンガスは10年後も充填率90%以上を維持する検査結果があります。メーカー保証は一般に5~10年ですが、適切な換気と定期清掃を行えば20~30年は性能を保てます。

Q.防犯性は下がらない?
A.内窓が追加されることで合わせて2か所に鍵が掛かる「ダブルロック」状態になります。さらに外窓との間隔が50 mm以上確保されるため、バールを差し込んでこじ開けるスペースがありません。ガラスを破っても侵入に要する時間が倍以上に延び、防犯ガラスを選べばCPマーク相当の性能まで高められます。

Q.浴室や玄関の小窓にも付けられる?
A.幅300 mm程度のスリット窓でもオーダー製作が可能です。浴室の場合は樹脂枠に耐湿仕様のパッキンを採用し、ガラスを型板またはスリガラスに変更すれば目隠し性も確保。玄関FIX窓はフレーム色を木目に合わせればデザイン性も損ねません。

Q.工事中は家にいなきゃダメ?
A.原則として在宅をお願いしています。作業後に「傷が付いた」「物が無くなった」といったトラブルを防ぐためですが、近所への買い物など短時間の外出は問題ありません。どうしても長時間留守にする場合は、鍵の返却場所を事前にお客様と取り決めますので安心してください。

失敗しない業者選び──“価格だけ”で比べない3つの視点

1つめは登録事業者かどうか。補助金は登録事業者経由でなければ申請できません。
2つめは施工実績。累計施工本数や地域特性(多雪地・寒冷地域など)への対応経験が豊富かを確認します。
3つめはアフターサービス。
断熱窓はガラスとフレームの膨張率差でまれに結露が再発するケースもありますが、
枠調整やガス抜きの再封入を無償で行う事業者なら安心です。
口コミサイトの星の数も参考になりますが、実際にショールームで体感し、担当者の説明力を測ることが最終的な決め手になります。

窓のストレスから解放される暮らしへ

ここまでで、窓こそが熱損失のおよそ60%を占める“弱点”であり、窓を断熱化すれば光熱費と健康リスクを同時に下げられることをご理解いただけたと思います。
補助金と併用すれば実負担は半額以下になり、かなりお得に工事が可能。
結露や騒音、カビ取りの手間から解放される価値を含めれば、窓リフォームは決して高い投資ではありません。

なお、当社では先進的窓リノベ事業の登録事業者として、内窓設置の無料現地調査を実施しています。
「うちも設置できるか知りたい」
「具体的な金額を知りたい」
という方はお気軽にご相談ください。
夏冬のあつさ・さむさで悩む前に、一歩踏み出してみませんか。

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