【断熱リフォームの優先順位】1番は熱の出入りが多い窓!床下や天井断熱の効果は? 公開日:2024年11月25日/更新日:2024年11月25日 \こんな方におすすめの記事です/ 『断熱リフォーム、どこからすればいいの?』 『断熱リフォーム、何をすればいいの?』 断熱リフォームを検討中の方から良くいただくのが『断熱リフォーム、どこからすればいいの?何をすればいいの?』という質問です。 断熱リフォーム箇所の選択肢として、床下・天井・屋根・壁・窓などがありますが、限られた予算の中で工事をするのであれば、住宅における熱の損失率・侵入率の高い箇所(熱の出入りの激しい場所)を優先的に断熱することがおすすめです。 ただ、それ以外にもリフォームの手軽さや、お部屋の使用状況などによっても断熱リフォームの優先順位は変わると言えます。優先すべき点をしっかりと抑え、ライフスタイルなどからご家族の希望もきちんと考慮した上で、断熱リフォームを進めていただきたいと思います。 目次 Toggle 断熱リフォームの優先順位夏の暑さ対策を重視した断熱リフォーム優先順位冬の寒さ対策を重視した断熱リフォーム優先順位住宅の熱はどこから逃げていくのか夏の熱侵入冬の熱損失体感温度で変わる快適さ体感温度の計算式断熱性能の低い住宅断熱リフォームの優先順位のまとめ 断熱リフォームの優先順位 家の中には熱の損失率・侵入率の高い箇所(熱の出入りの激しい場所)があります。 効率的に夏涼しく・冬暖かくするには、これらの箇所を優先的に断熱します。しかし、夏と冬ではこの優先順位が変化することや、リフォームする際の手軽さ、お部屋の使用状況などによって、断熱リフォームの優先順位は変わると言えます。 夏の暑さ対策を重視した断熱リフォーム優先順位 夏の熱侵入と工事の手軽さを考えた時に、弊社がおすすめする断熱リフォームの優先順位は以下のようになります。 ここでの「工事の手軽さ」は、非破壊で工事が可能かどうかを示します。非破壊の工事では、住みながら断熱リフォームが出来るため、仮住まいにかかるコストを軽減することができるほか工期が短く済みます。また、非破壊工事はごみの排出が少ないことからエコであると言えるでしょう。 1位:窓の断熱リフォーム 熱侵入率→71% 工事の手軽さ→◯ <内窓>非破壊で住みながら工事できる 2位:天井の断熱リフォーム 熱侵入率→9% 工事の手軽さ→◯ 非破壊で住みながら工事できる 3位:床下の断熱リフォーム 熱侵入率→2% 工事の手軽さ→◯ 非破壊で住みながら工事できる 4位:壁の断熱リフォーム 熱侵入率→13% 工事の手軽さ→× 壁を壊す必要がある 窓に関しては、夏も冬も室温に大きな影響を及ぼすため、優先順位は1位と言って良いでしょう。窓の断熱工事の方法は様々ですが、非破壊で施工可能な「内窓設置(二重窓)」がおすすめです。 天井・床下・壁の断熱リフォームでは断熱材を施工します。 天井と床下は、熱侵入率は壁より劣るものの非破壊で工事ができることを加味して順位付けしています。 夏の小屋裏・天井裏は60度ほどにもなり、その熱が天井を通して室内温度に影響を及ぼします。天井への適切な断熱材施工で外気温の影響を受けにく状態を作ることができます。 壁の断熱リフォームは、非破壊で工事することが出来ないため壁を壊す必要があります。和室を洋室に変える・間取り変更など、大がかりな工事を行う場合に併せて断熱リフォームを進める場合には、優先度を上げる必要があるでしょう。 冬の寒さ対策を重視した断熱リフォーム優先順位 冬の熱損失と工事の手軽さを考えた時に、弊社がおすすめする断熱リフォームの優先順位は以下のようになります。 ここでの「工事の手軽さ」は、非破壊で工事が可能かどうかを示します。非破壊の工事では、住みながら断熱リフォームが出来るため、仮住まいにかかるコストを軽減することができるほか工期が短く済みます。また、非破壊工事はごみの排出が少ないことからエコであると言えるでしょう。 1位:窓の断熱リフォーム 熱損失率→48% 工事の手軽さ→◯ <内窓>非破壊で住みながら工事できる 2位:床下の断熱リフォーム 熱損失率→10% 工事の手軽さ→◯ 非破壊で住みながら工事できる 3位:天井の断熱リフォーム 熱損失率→6% 工事の手軽さ→◯ 非破壊で住みながら工事できる 4位:壁の断熱リフォーム 熱損失率→19% 工事の手軽さ→× 壁を壊す必要がある 窓に関しては、冬も夏も室温に大きな影響を及ぼすため、優先順位は1位と言って良いでしょう。窓の断熱工事の方法は様々ですが、非破壊で施工可能な「内窓設置(二重窓)」がおすすめです。 天井・床下・壁の断熱リフォームでは断熱材を施工します。 天井と床下は、熱侵入率は壁より劣るものの非破壊で工事ができることを加味して順位付けしています。 床下を室内空間とする作りのお家もありますが、既存住宅の多くは基礎に換気口があり床下を室外とする作りです。このような作りで床下が低断熱・無断熱だと、底冷えは免れません。私たちが生活している中で床は触れている時間が長く、冷えが直接体に伝わってきます。そのため床下断熱リフォームがおすすめなのです。 壁の断熱リフォームは、非破壊で工事することが出来ないため壁を壊す必要があります。和室を洋室に変える・間取り変更など、大がかりな工事を行う場合に併せて断熱リフォームを進める場合には、優先度を上げる必要があるでしょう。 住宅の熱はどこから逃げていくのか そもそも、なぜ冷房をつけているのに暑い、暖房をつけているの寒い、ということが起こるのでしょうか。 その原因として、隙間がある・低断熱・無断熱などが挙げられます。冷暖房をつけて家の中の温度を快適にしようとしても、このように外気に影響されやすい状態では、光熱費が無駄になってしまいます。 そこで、夏にどこから熱が侵入するのか・冬にどこから熱が逃げているのかを知ることが大切です。 夏の熱侵入 夏に室内で冷房をつけていても、次のような順番で室外から室内に熱が侵入します。 1位:窓(開口部) 71% 2位:壁 13% 3位:屋根・天井 9% 4位:床 2% その他:5% 冬の熱損失 冬に室内で暖房をつけていても、次のような順番で室内から室外へと熱が逃げていきます。 1位:窓(開口部) 48% 2位:壁 19% 3位:床 10% 4位:屋根・天井 6% その他:17% 体感温度で変わる快適さ 夏の熱侵入と冬の熱損失のお話をしましたが、この数字がすべてというわけではありません。 温かい空気は上に移動し、冷たい空気は下に移動します。特に冬場は室温は低くないのに足元がひんやり。寝るときまで靴下が手放せないなんて方も多いのではないでしょうか。 それは、体感温度が低いからで、体感温度が低いのは床の表面温度が低いからです。 人が快適と感じる温度は20℃~22℃と言われています。家の中では、床は常に触れている場所であり、断熱されていない表面温度の低い床は体温を奪います。このことを考えると、床の断熱の優先順位は上がってくるような気がしますね。 体感温度の計算式 体感温度とは、人が肌で感じる暑さや寒さの感覚を数字にしたものです。同じ気温でも、風があるのとないのとでは、温度の感じ方は変わってきますよね?体感温度は風の影響の他にも、湿度・体調・年齢・代謝・服装などでも変わってきます。 感覚を数値化したものなので基準ということにはなりますが、室内での体感温度は、次の計算式で表すことが出来ます。 体感温度を上げるには、室温を上げるか・表面温度を上げるか、という話になります。 断熱されていないお家は、1つの部屋でも壁・天井・床付近で室温にむらが出来てしまうので、室温を上げるのは効率がよくありません。表面温度を上げる努力をしたほうが、効率が良さそうですね。表面温度を上げるために、断熱リフォームをすると暖房効率が上がり、必然的に室温も上がるのです。 断熱性能の低い住宅 上の画像より、断熱性能の低い住宅で、室温が22℃、壁・天井・床の表面温度の平均が10℃でした。 これを先ほどの計算式に当てはめると・・・ 体感温度は16℃ということが分かりました。室温が22度あっても、低断熱・無断熱によって壁・天井・床の表面温度が低いと、体感温度にこんなにも影響を与えるのです。 断熱リフォームの優先順位のまとめ 断熱リフォームにおいての優先順位は次のように考えましょう。 夏の熱侵入、冬の熱損失を考えた断熱リフォームが大切 非破壊断熱は、コスト軽減・短期間工事が可能・エコである 夏の暑さ対策を重視した断熱リフォームの優先順位は、窓・天井・床下・壁の順番 冬の寒さ対策を重視した断熱リフォームの優先順位は、窓・床下・天井・壁の順番 お金がかかることだからこそ、断熱リフォームする箇所の優先順位は大切ですね。 お家によって寒さを感じる場所は 脱衣場・トイレ・キッチンとさまざま。夏場は、熱が上へ上へと移動していくので2階の寝室が暑く寝苦しいといったお悩みをお持ちの方も多いかと思います。 熱侵入や熱損失・工事の方法・暑さ対策・寒さ対策・よく使用するお部屋などの条件から、ご家族に合った断熱リフォームを進めていただければと思います。 テオリアランバーテックは、長野県内全域で非破壊でできる内窓設置や天井・床下の断熱リフォームを行っております。 まずは、無料の断熱調査をご依頼ください。 執筆者 Ikeda 寒さは苦手な夏生まれ女子。断熱・シロアリ・エクステリアを勉強中。 自身も新築の際には、断熱性・防音性などに惚れ込み、断熱材「セルロースファイバー」を選択しました。 ふわふわかわいい「セルロースファイバー」の情報、寒い住宅の原因や対策などなど・・・体もお財布も温める情報を発信していきます!