【長野県】セルロースファイバーで非破壊断熱

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【長野県】セルロースファイバーで非破壊断熱

【完全解説】断熱リフォームの無料調査をすべて大公開

執筆者

Yanagisawa Naoki
気密測定技能者・しろあり防除士・WEB解析士
2007年に日本でセルロースファイバー断熱工事のパイオニアであった、有限会社信濃ビケン(長野市)に入社。セルロースファイバーの施工職人として従事。2012年に株式会社テオリアランバーテックに統合され、入社から10年以上で約2000棟以上のセルロースファイバー断熱工事や気密測定技能者の経験を経て、現在は断熱・気密に関する正しい情報を発信するため活動している。

「冬は暖房を強めても足元が冷える」
「夏は2階がムワッとして眠れない」
こうした住まいの悩みは、築20年以上の戸建て・中古住宅(別荘含む)で特に多く見られます。原因の多くは断熱材の不足・劣化・隙間。しかし、やみくもに断熱材を足すだけでは、費用対効果の低下や思わぬ不具合を招くことがあります。そこで重要になるのが、工事前に現状を正しく見極める無料の断熱調査です。

【動画あり】コラムの最後に、このコラムで書かせていただいた建物で実際に調査した動画があります。ぜひそちらもご覧ください。


目次

1. 断熱調査の目的と基本姿勢

断熱調査の目的は「どこに・どれだけ・どのように」断熱を入れれば最も費用対効果が高いかを、実測と目視を通じて明らかにすることです。当社(テオリアランバーテック)は次の方針で調査します。

  • 可視化:写真とメモで現状を共有(断熱材の有無・厚み・劣化・隙間・湿気・害虫痕など)。
  • 実測:厚みや空間寸法を測定し、施工可否と上限値を数値で把握。
  • 安全:養生・動線・足場の確保を徹底。点検口が無い場合は適切な方法で解決。
  • 専門性:私たちは自然素材のセルロースファイバー断熱を専門とし、その特性(調湿性・防音性・防火性など)を最大限に活かしながら、建物の状態やご予算に合わせて最適な施工方法をご提案します。

2. お問い合わせ〜調査準備の流れ

2-1. お問い合わせ

お電話またはWEBフォームでお気軽にご相談ください。動機は「寒い・暑い・結露・光熱費が高い」などでOKです。

2-2. 事前ヒアリング(目安10〜15分)

  • お名前・ご住所・ご連絡先
  • 築年数/増改築の有無(いつ・どの範囲か)
  • お悩み(部位・時間帯・季節・体感・結露箇所)
  • 図面の有無(メール添付可)
  • 点検口の有無(天井/床下)
  • 駐車スペース・搬入経路・周辺道路の制約(時間帯通行止めなど)

ヒアリングはお電話またはメールにて行います。

2-3. 日程調整と在宅のお願い

調査は原則としてご在宅のもとで行います。撮影の可否、片付けが必要な範囲(点検口付近など)をご案内します。

点検口が無い場合の方針

  • 天井:基本は点検口新設(有料)。安全・再利用可能な位置を現場判断で提案。
  • 床下:和室があれば畳を上げて粗板をカット(無料)で侵入できることがあります。和室が無い場合は点検口新設(有料)。

3. 調査当日の流れと所要時間

建物規模・点検口の状態・移動距離により前後しますが、目安は次の通りです。

  • 天井のみ:30分〜1時間
  • 床下のみ:40分〜1時間半
  • 天井+床下:1時間〜1時間半

3-1. 養生・準備

点検口周辺に養生マット・シートを敷設。脚立の設置、照明・撮影・採寸器具の準備を行い、室内が汚れないよう徹底します。

3-2. 順番の考え方(季節で最適化)

夏季は先に床下、冬季は先に天井裏を優先することが多いです(作業者の安全・作業効率・養生の維持の観点)。


4. 床下調査の詳細

4-1. 侵入方法と動線

床下収納庫・和室の畳下・既存の点検口などから侵入。出入口や仕上げ材を傷つけないよう、養生と工具配置を最適化します。

4-2. 確認項目

    • 床高:大引き(おおびき)下端〜地盤まで35cm以上が目安(施工品質確保の基準)。

▲地面から大引き下までの高さ確認▲

    • 既存断熱材:種類(例:グラスウール・EPS等)/厚み/落下・ズレ・含水・カビ/シロアリ痕。

▲既存断熱材の厚み確認▲

    • 施工可能厚み
        • 無断熱:床板〜大引き下端までの空間に新設。
        • 既存あり:既存断熱材下端〜大引き下端まで(例:既存50mm+下部90mm→追加90mmが現実的)。
        • 根太(ねだ)約45mm+大引き約90mmという寸法帯が多く、合計約135mmが新設の一つの上限目安。

      ▲新しい断熱材の施工可能厚み確認▲

    • 環境確認:湿気・結露・カビ/配管漏れ/換気ダクトの外れ/基礎の区画・人通口の通過可否/害虫・小動物の痕跡。

▲人通口(斫った形跡あり)▲

▲白カビあり▲

▲旧シロアリ被害あり▲

▲既存断熱材のシロアリ被害▲

4-3. 写真記録と代表例

  • 断熱材の落下・隙間(熱の抜け道)
  • 断熱材や木部のカビ(健康・耐久性リスク)
  • 蟻道・食害痕(構造リスクあり)
  • 人通口の狭小・閉塞(施工計画の見直し要)

4-4. 施工可否の判断軸

床高不足(35cm未満)・人通口閉塞・漏水・シロアリ被害が大きい場合は、断熱工事の前に是正工事を優先提案する場合がございます。


5. 天井裏調査の詳細

5-1. 侵入方法と安全確保

クローゼット・廊下などの天井点検口から侵入。足場板を梁にかけるなど、落下・踏み抜き防止を徹底します。

▲天井点検口や押入れの天井から侵入▲

5-2. 確認項目

    • 天井高・移動可否:狭小部は棒状カメラで確認。

▲足場が確保できるかの確認

    • 既存断熱材の有無・厚み:築20〜35年で無断熱または薄いマット状(50mm前後)が多数。

▲既存断熱材の状態を確認▲

▲既存断熱材の厚みを確認▲

    • 新設可能厚み200〜300mmで体感改善と費用対効果のバランスが良好。厚いほど効くが、一定厚を超えると逓減(ていげん)効果で追加効果が少しずつ小さくなっていきます。

▲新規断熱材の施工厚みを確認▲

    • 天井仕様:目透かし天井・和天井は板が薄く、気流・遮音・耐荷重の配慮が必要。
    • 設備・配線:ダウンライト(旧型は断熱材密着不可の可能性)/ジョイントボックス/アンテナ線。

▲目透かし天井、配線類▲

    • 気流止め:間仕切り壁上部の隙間有無(ここが空いていると内部循環で冷暖房負荷が増加)。

▲断熱材が足りず欠損している部分▲

  • 害獣・害虫:巣・糞・出入り痕。

5-3. 写真記録と代表例

  • 断熱材の局所未敷設(点検口・配線周り)
  • 薄い断熱材/密実不足(性能不足)
  • 目透かし天井+隙間(気流の抜け道)
  • 旧型ダウンライト(熱リスク・改修要)

5-4. そのほかに見るポイント

実際の工事では工事をする場所だけではなく、見ておくポイントがあります。

  • 工事中のキッチン利用の有無(床下収納庫から侵入する場合は、一帯を養生するため)
  • 点検口までの作業導線
  • 吹込みホースを這わせる動線
  • 駐車場所の確認(カーポートの有無も)
  • 現場までのルートに「時間帯通行止め」がないか

建物によって状況が異なりますが、上記が大体共通している確認ポイントです。


6. 断熱調査でよく見つかるトラブル事例集

事例A:床下断熱材の広範囲落下

症状:冬の底冷え、足元の冷えが強い。
原因:固定不良+湿気で断熱材が脱落、空洞化。
対策:既存材撤去(有料)→空間実測→新規断熱材を密実・連続で施工。

事例B:天井の低断熱+間仕切り上部の隙間

症状:夏場2階が夜まで暑く寝苦しい。
原因:天井薄物(〜100mm)+気流止め無しで熱気が循環。
対策:天井200〜300mm充填+間仕切り上部を気密・気流止め。

事例C:床下の湿気・カビ・配管にじみ

症状:カビ臭、家族がのどを痛がる。
原因:換気不良+微細な漏水。
対策:漏水修繕→乾燥期間→断熱改修。順序を誤ると再カビ化リスク。

事例D:シロアリ被害の早期発見

症状:特になし(調査で発覚)。
原因:玄関や水回り付近の蟻道。
対策:防蟻・補修を先行。断熱改修は安全性回復後に実施。

事例E:旧型ダウンライトと断熱材の衝突

症状:天井裏の一部が過熱気味。
原因:旧型ダウンライトが断熱材密着不可。
対策:器具交換またはクリアランス確保→全面断熱で温度ムラ低減。


7. 調査後のご報告と提案内容

現地で撮影した写真・採寸メモを用い、下記の観点で口頭説明→後日「提案書+見積書」をお届けします。

  • 現状の課題整理(断熱・気密・湿気・害虫・設備)
  • 施工可否と上限厚(天井/床下ごと)
  • 推奨仕様と理由(体感・耐久・将来拡張性)
  • 工程計画(在宅可否・日数・養生・搬入経路)
  • 概算コストと期待効果(体感/効率/結露リスク低減)

8. よくあるご質問(FAQ)

Q1. 調査だけお願いしても大丈夫?

A. はい。現状把握だけでも歓迎。一切無理な営業はいたしません。

Q2. 調査は本当に無料?

A. 点検口新設など付帯工事が必要な場合を除き、調査〜見積までは完全無料です。

Q3. どのくらい時間がかかる?

A. 天井30〜60分/床下40〜90分/両方60〜90分が目安。規模や床高、点検口状況で前後します。

Q4. 室内は汚れませんか?

A. 養生マット・シートを使用し、作業後は清掃します。家具移動が必要な場合は事前にご案内します。

Q5. しつこい営業が不安です…

A. 調査当日に調査結果をご説明し、後日見積提案まではさせていただきますが、こちらからの強引な勧誘は一切いたしません。

Q6. 古い住宅(築50年以上)でも対応可能?

A. 可能です。ただし被害が大きい場合は補修・防蟻などを先行し、断熱は第二段階でご提案します。

Q7. 断熱材は選べますか?

A. 当社はセルロースファイバー専門店になります。そのため、基本的にご提案する断熱材はセルロースファイバーになりますが、床高等で部分的に別の断熱材をご提案させていただく場合がございます。
セルロースファイバーは調湿性・防音性・防火性・持続性に優れ、自然素材由来で健康や環境にもやさしい断熱材です。
「複数の断熱材から選ぶ」スタイルではありませんが、セルロースの特性が幅広い住宅条件に適合するため、ほとんどの建物で安心して施工いただけます。

Q8. 調査のベストシーズンは?

A. 外気と室温差が大きい夏・冬は不具合が顕在化しやすく、現状把握に適しています。

Q9. 天井裏200〜300mmの根拠は?

A. 厚いほど性能は上がりますが、一定厚を超えると逓減(ていげん)効果で追加効果が小さくなります。居住負担・費用とのバランスから、200〜300mmが現実的な上限帯です。
逓減(ていげん)効果:断熱材は厚いほど性能は上がりますが、ある厚みを超えると追加した分の効果がだんだん小さくなる現象を「逓減効果」と呼びます。

Q10. 床下35cm基準は絶対?

A. 施工品質・作業安全の観点からの目安です。35cm未満でも不可能ではありませんが、品質が安定しにくいため代替案をご提案する場合があります。

Q11. 調査後、工事までの流れは?

A. 調査→(1〜2週間)→提案書・見積→ご検討→ご契約→工程調整→施工(天井・床下で1〜3日が一般的)。
※季節によっては調査から工事まで1~2ヶ月程度かかる場合がございます。

Q12. 予算に限りがある場合、どこから手を付ける?

A. 体感・費用対効果・施工容易性のバランスで優先順位を設計します。例:天井→床下→窓の順で段階施工など。

Q13. 調査時に在宅中のお願いは?

A. 点検口周り50〜100cm程度のスペース確保、貴重品・小物の退避、ペットの同室回避などのご協力をお願いします。

Q14. 写真はもらえますか?

A. はい。調査報告時に主要箇所の写真を共有します(個人情報に配慮)。


9. 調査を受けるメリット/受けないリスク

メリット

  • ムダ打ちを避け、費用を効果の出る部位に集中できる
  • 施工可否・上限厚が明確になり、改修の筋道が立つ
  • 湿気・害虫・設備不具合など潜在リスクの早期発見
  • 体感改善と光熱費削減の見通しが立てやすい

受けないリスク

  • 「やったのに効かない」「隙間・結露が増えた」などの後悔
  • 劣化断熱材・湿気・害虫被害の進行で将来コスト増
  • 設備不具合の見落としによる二次トラブル

この先も健康で安心して暮らせるわが家に

断熱リフォームは、現状把握→設計→施工の順序が命です。無料の断熱調査では、天井裏・床下の実態を写真と数値で可視化し、「どこに・どれだけ・どのように」断熱を入れれば良いかを、家ごとの事情に合わせてご提案します。

「暑さ・寒さを改善したいけれど、まず何から始めればいいか分からない」そんな方におすすめしているのが、テオリアランバーテックの無料断熱調査です。
「まずは話だけ聞いてみたい」という方も歓迎です。お気軽にご相談ください!

– 実際の調査動画は下記からご覧いただけます –

 

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