【長野県】セルロースファイバーで非破壊断熱

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【長野県】セルロースファイバーで非破壊断熱

快適&省エネのカギは“気密性”にあり!気密測定で理想の住まいを実現

執筆者

Yanagisawa Naoki
気密測定技能者・しろあり防除士・WEB解析士
2007年に日本でセルロースファイバー断熱工事のパイオニアであった、有限会社信濃ビケン(長野市)に入社。セルロースファイバーの施工職人として従事。2012年に株式会社テオリアランバーテックに統合され、入社から10年以上で約2000棟以上のセルロースファイバー断熱工事や気密測定技能者の経験を経て、現在は断熱・気密に関する正しい情報を発信するため活動している。

気密性を高めると住まいが変わる!

家づくりでは間取りやデザインが注目されがちですが、「気密性」を高めると住まいの快適さが大きく変わります。すき間をなくして外気の侵入を抑えることで冷暖房効率が上がり、光熱費も削減できます。さらに、すき間風に乗って入るホコリや花粉、黄砂を大幅に減らせるうえ、給気口にフィルターを併用すれば侵入量を最小限に抑えられます。結露やカビの発生も、高気密と計画換気を組み合わせることでリスクを大きく低減できるため、健康面と建物寿命の双方にメリットが期待できます。


長野県の気候と気密施工の重要性

寒暖差の激しい長野県

長野県は冬の冷え込みが厳しく、積雪の多い地域も少なくありません。一方、夏には気温が上がり、湿度が高くなるため、家の中の温度・湿度管理がとても重要になります。たとえば冬に暖房をしっかりかけても、すき間から冷気が入り込めば室温が上がりにくく、暖房費が増大する原因にもなります。夏なら、せっかくエアコンで冷やした涼しい空気が、すき間を通って外へ逃げてしまうのです。

こうした長野県特有の寒暖差や湿度の高低を考慮すると、断熱と同じくらい気密性が大切だとわかりますね。断熱材を分厚くしても、肝心の隙間が多ければ効果は半減。逆に、気密施工をしっかり行えば、室内環境を外気温の影響から守りやすく、省エネ性も高まります。

地域に適した断熱・気密の組み合わせ

よく「家は通気が大事」といいますが、これは「計画的な換気」が大切という意味です。隙間だらけの住宅で勝手に空気が抜けたり入ったりするのは、無計画な通気に近く、冬の寒さや夏の暑さ、花粉なども容赦なく入り込んできます。長野県のように寒暖差が大きい地域では特に、「断熱+高気密+計画換気」がセットになっているかどうかで、家の快適さが大きく変わるのです。


気密性ってなに? 基本の「キ」

気密性と断熱性の違い

「断熱」とは、家の壁や天井、床などに断熱材を入れて、熱(冷気・暖気)が外と中で伝わらないようにすることを指します。一方、「気密」は、空気がすき間から通るのを防ぎ、外からの冷気や熱気の侵入、室内の暖気や涼しい空気の流出を抑えることです。

いくら断熱性が高い家でも、すき間だらけなら外気がダイレクトに入り込んでしまい、暖房や冷房の効きは悪くなります。ですから、断熱と気密は「セット」で考えるのが鉄則。どちらも欠けてしまうと、その性能はしっかり発揮されません。

指標となる「C値」とは?

気密性能を数値化したものが「C値(相当隙間面積)」です。これは「延床面積1㎡あたりに、どれだけの隙間があるのか」を表す指標で、数字が小さいほど高い気密性能を持つ家だといえます。
たとえばC値1.0なら、1㎡あたり1平方センチの隙間があるイメージ。C値0.5なら、同じ1㎡あたり0.5平方センチの隙間しかないという具合です。実際には0.5前後でも相当高いレベルの気密性を実現できます。


気密測定の流れと、どんなことをするの?

  1. 現状ヒアリングと建物のチェック
    最初に、お客様の家の図面を見たり、実際に建物を拝見したりして、気密性能に影響しそうな部分を確認します。新築の場合は設計段階で窓の数や位置、換気システムをどうするかなども決めていきます。リフォームの場合は、現在どのような悩み(寒い、電気代が高い、結露が多い など)があるのかを詳しくヒアリングし、最適な施工方法を検討します。
    引用:写真AC
  2. 施工工程
    • 断熱材・シーリング材のこだわり
      断熱材を入れるだけでなく、配管や配線が通る穴の周囲、窓枠のすき間など、空気が漏れそうなところをシーリング材や気密テープで丁寧にふさいでいきます。
    • 窓・ドアへの対策
      窓やドアは、大きな面積で外気と接触する場所です。ここを高断熱サッシや複層ガラスに変えたり、気密材を入れることで、熱の出入りをしっかり抑えます。
    • 換気システムの設置
      高気密住宅だからこそ、換気の計画がとても重要。機械換気や熱交換式の換気設備を取り入れることで、室内の空気を常に新鮮に保ちながら、暖房や冷房の効果を損なわずにすむようにします。
  3. 気密測定の実施
    建物がある程度完成した段階、もしくはリフォーム工事が完了した時点で、専用の機器を使って実際にどれだけ隙間があるかを測ります。測定では、建物内外に圧力差を作り、その状態でどれくらい空気が漏れるかを調べます。これによってC値が算出され、どの程度の気密性能が得られたかを「数値」で確認できるのです。
  4. 測定結果のレポート
    気密測定が完了したら、測定したC値や隙間の大きさ、問題点の有無などをまとめたレポートをお客様に提出します。もし隙間が大きい箇所が見つかったら、シーリングやテープ施工などの追加作業をして、再測定を行うこともあります。こうしたプロセスがあるからこそ、家の「本当の性能」をしっかり確認でき、安心して住み始めることができるのです。

リフォームでも遅くない! ビフォーアフター例

「もう建ててしまった家だから、今さら気密なんて無理…」とあきらめていませんか? 実は、築年数の経った家でも気密性を高めるリフォームを行えば、劇的に住み心地が改善することがあります。たとえば、以下のような事例があります。

ビフォー

  • 冬になると暖房を一日中つけっぱなし。それでも部屋が暖まりにくい
  • 窓周りに結露が発生しやすく、カビやダニの被害が頻発
  • 廊下やトイレが極端に寒く、ヒートショックが心配

アフター

  • 気密施工や窓の改修を行い、C値を大幅に向上
  • 暖房効率が上がって光熱費が下がり、家全体を快適な温度に保ちやすくなった
  • 結露の減少で、カビ臭さも大幅に解消
  • 部屋間の温度差が少なくなり、ヒートショックのリスクも低減

気密性を高める具体的なリフォーム工事例

① 気流止めの設置・補強(壁・天井・床)
壁の内側や天井と壁の取り合い、床と壁のすき間に「気流止め材(木材・石膏ボード・断熱パネルなど)」を設置。
隙間風の元になる構造的な抜け道を封じることで、空気の循環ロスを防ぎます。

② 配管・配線の貫通部の気密処理
給排水管・電気配線などが壁・床を貫通する部分に気密パッキン・発泡ウレタン・ブチルテープを使用。
見えにくいけれど、最も漏気が起こりやすい箇所の一つです。

③ 窓まわりの気密・断熱改修
古いサッシを樹脂窓や高気密サッシ(二重ガスケット付き)に交換。
内窓(インナーサッシ)を追加することで、隙間風や結露も軽減。
サッシ周囲のシーリングや枠の再施工も重要。

④ 天井点検口・床下点検口の気密処理
点検口のフタに気密パッキン・スポンジ材・マグネットロックなどを設置。
気密が漏れやすい「開閉部」は対策必須です。

⑤ 床下や天井裏の断熱・気密施工のやり直し
セルロースファイバーや吹付ウレタンを用いて断熱と同時に気密性も強化。
施工時に同時に気密シートやテープで面と線の気密層を確保すると効果的。

⑥ 換気設備の見直し(第三種→第一種への切り替えなど)
高気密化に合わせて、熱交換型第一種換気を導入すると結露・空気のよどみも解消。
吸気口や排気ファンの設置位置や気密処理もチェックが必要。

このように、リフォームによって気密性が高まれば、冬の寒さ・夏の暑さが軽減されるだけでなく、光熱費削減や健康面でのメリットも期待できます。古い家でも諦めずに、一度専門家に相談してみることをおすすめします。


健康と家計にも嬉しいメリット

家族の健康を守る

高気密住宅は隙間風を防ぐことで花粉や黄砂などの粒子状汚染物質の流入を減らせます。さらに、第一種または第三種の計画換気システムに高性能フィルターを組み合わせれば、アレルギーや呼吸器系トラブルを抱えるご家族にもより優しい室内環境を保てます。また、室温差が少ないためヒートショックのリスクも下がり、結露やカビの発生も抑えられます。

光熱費の節約にも直結

冷暖房効率が向上すると、エアコンやストーブの稼働時間・出力を抑えられるため、月々の電気代・ガス代は数千円〜1 万円前後減るケースが多く報告されています。長期的に見れば、気密施工に掛けた費用を十分に回収できる可能性が高いと言えるでしょう。


Q&A:初めての方が抱く疑問あれこれ

Q1. 新築のとき、気密測定はいつ行うのがベスト?
建物の外装や窓の取り付けが終わり、内装に入る前のタイミングで測定することが多いです。もし問題が見つかっても修繕がしやすいので、C値をいい状態に仕上げるためにも早めの測定が大事です。
Q2. 古い家でも本当に効果がある?
築年数が古いほど、すき間が大きいケースが多いので、リフォームで気密を高めると違いを実感しやすいです。冬の暖房費が大幅に下がったり、結露トラブルが一気に解消することもあります。
Q3. 気密が高いと逆にカビや結露が増えるって聞いたけれど…?
計画換気をきちんと行えば、湿気や二酸化炭素がこもることはありません。むしろ、むやみに隙間がある家よりも、温度差や湿度をうまくコントロールできるため、カビや結露は起こりにくいのです。
Q4. DIYでできる気密アップ対策はありますか?
窓やドアの隙間にモールやパッキンを貼る、すき間風の侵入しやすいコンセント周りを補修するといった簡易的な方法はあります。ただ、C値を大きく改善したい場合は、専門業者の施工がおすすめです。
Q5. 測定にはどれくらい時間がかかるの?
一般的な戸建て住宅なら、半日ほどで結果がわかります。測定の結果とあわせて報告書を作成し、必要に応じて補修と再測定を行う流れになることが多いでしょう。

もっと気になる方は「プロから一般ユーザーまで必読! 気密測定51の疑問を一挙解説」の記事をご覧ください。


気密測定で「本当の性能」を見える化

家の性能は、図面や見た目だけではなかなか分かりません。高価な断熱材を使っていても、すき間が多ければ快適性や省エネ性は下がってしまうのが現実です。そこで役に立つのが「気密測定」。実際に数値を測って客観的にチェックすることで、“本当に住みやすい家”かどうかを判断できます。

また、建ててから「こんなに冷暖房費がかかるなんて…」と後悔するのは避けたいですよね。気密測定をしっかり行う工務店や施工会社なら、測定結果を踏まえたうえで補修や改善策を提案してもらえるので、完成後のトラブルや不満を大きく減らせます。


測定実績豊富なプロに任せるメリット

測定経験と実績

長年に渡り気密測定を行っている会社であれば数千棟の実績・経験からおおよその間取りや、建物構造から気密が取れやすい家か否かが判断できるでしょう。すき間の場所や空気の侵入経路も経験豊富な会社であれば1回の測定で突き止めてもらえる可能性が高いと言えます。

はっきりした費用とスケジュール

初めてだと「気密測定っていくらかかるの?」「工期が延びるんじゃない?」と心配になるかもしれません。経験豊富なプロなら、各工程の目安費用とスケジュールを分かりやすく説明してくれます。

安心のアフターフォロー

測定後に出てきた課題や、住み始めてから気づいた不具合にも対応してもらえれば、長く快適に暮らせます。地元に根差した会社なら相談しやすいですし、すぐに駆けつけてくれる安心感があります。


お問い合わせ・無料相談で一歩前進

もし「気密測定をやってみたい」「今の家の隙間が気になる」など、お悩みがありましたら、まずは無料相談を活用してみてください。リフォーム・新築どちらでもOKです。

  • 無料相談受付中
    お電話やメール、Webフォームなどで受け付けています。専門的な知識がなくても大丈夫なので、ちょっとした疑問でも遠慮なく質問してみてください。
  • 気密測定のみの依頼も可
    すでに家を建てている方が「どの程度の気密性能があるのか知りたい」というケースも増えています。測定だけでも大歓迎です。

まとめ:断熱+気密+計画換気で理想の住まいを

C値で“すき間”を数値化
どこにどのくらいの隙間があるのか、気密測定を通じて客観的に把握できます。住宅の品質や施工の正確さをチェックする意味でも大切な作業です。

築年数が経った家でもあきらめない
リフォームをすることで、今の家の不満を大きく改善できる可能性があります。実際に光熱費が大幅に下がったり、健康被害が減るなど、メリットは盛りだくさんです。

プロに任せて安心
「どこをどう施工すればいいか分からない」「費用がどれくらいかかるのか心配」という方は、ぜひ測定実績が豊富な会社に相談しましょう。地域に根差した専門家の力を借りることで、理想の住まいに一歩近づきます。

家の中を快適にするカギは、実は「見えない部分」にあります。断熱材や設備だけでなく、すき間をしっかりふさぐ気密施工と、定期的な計画換気を組み合わせることが、家族の健康や家計に優しく、しかも長持ちする住まいを実現するポイントです。気密測定で家づくりを“見える化”して、理想の暮らしを手に入れましょう。

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