【暖房費の節約】暖房器具の電気代比較と節約のコツ・断熱で効果を最大化 公開日:2025年2月12日/更新日:2025年12月2日 監修者斎木 守 住宅省エネアドバイザー/第二種電気工事士/しろあり防除士 三重県出身。学生時代は長野県で農業・畜産を学び、地域のコミュニティ活動にも積極的に参加。寒さには人一倍敏感で、自身も松本市で築30年の木造住宅に暮らし、経験を踏まえて長野県の断熱性能向上を支援しています。YouTube「テオリアチャンネル」でも活躍中。新築・リフォームを含め、これまでに1,800棟以上の断熱工事に携わっています。 「去年と同じ使い方なのに、暖房費だけが上がっている…」と感じていませんか? 電気・ガス・灯油が高騰する今、家計への負担が最も大きいのが“暖房費”です。 本記事では、暖房費を見直すための3つの重要ポイント── ①光熱費高騰の現状 ②暖房コスト=器具の電気代×住まいの断熱効率という本質 ③「今日できる節約」と「住まいの断熱改善」のバランス をコンパクトに解説します。 まずは暖房器具のランニングコストを知り、設定温度・風向・併用術でムダを削減。さらに、窓・床下・天井の断熱性を高めれば、同じ室温でも暖かさが長持ちし、暖房費は大きく下がります。 この記事では、暖房器具の特徴・使い方のコツ・用途別の選び方から、根本改善となる断熱対策までシンプルにまとめました。読むだけで、何から手を付ければ暖房費を確実に減らせるかが分かります。 目次 Toggle 暖房コストが上がっている今、見直すべき3つのポイント光熱費高騰の現状と家計への影響暖房コスト = 暖房器具コスト + 住まいの断熱効率「すぐできる節約」と「将来への投資(断熱リフォーム)」のバランス二つの対策を組み合わせるのが最も効果的暖房器具別ランニングコストと向き・用途別のおすすめ■ エアコン|部屋全体を効率よく暖めたい人向け■ こたつ|足元の局所暖房で電気代を抑えたい人向け■ 石油ファンヒーター|即効性とコスパを重視する人向け■ 電気ストーブ(ハロゲンヒーター)|短時間のスポット暖房向け■ オイルヒーター|静かで乾燥しにくい暖房を求める人向け暖房機器別の暖房費比較表暖房費節約の基本『断熱性能』は大丈夫?そもそも暖めた空気が逃げているかも断熱材の状態を確認しようプロの「無料の断熱診断」で、次の一歩を 暖房コストが上がっている今、見直すべき3つのポイント 光熱費高騰の現状と家計への影響 ここ数年、電気・ガス・灯油など、あらゆるエネルギー価格が上昇傾向にあります。特に冬場は暖房の使用時間が長くなるため、光熱費全体の中でも「暖房費」が占める割合が大きくなりがちです。 家計の中で最も変動しやすい出費のひとつでもあり、設定温度が1〜2℃違うだけで月々数千円の差が生まれることも珍しくありません。 「去年と同じ使い方をしているのに請求額が増えている」 そのような状況に心当たりがある場合、暖房器具の選び方や住まい環境を見直すことが重要です。光熱費の上昇は避けられなくとも、使い方と住まいの断熱性を改善することで、負担を大幅に抑えることが可能です。 暖房コスト = 暖房器具コスト + 住まいの断熱効率 多くの方が「どの暖房器具を使うか」だけに目を向けがちですが、実は暖房費は次の式で決まります。 暖房コスト = 暖房器具のランニングコスト + 住まいの断熱・気密性能 いくら省エネ性能の高いエアコンを使っても、 ・窓から熱が逃げる ・床下から冷気が上がる ・すき間風が多い といった住宅の弱点があると、暖房効率は大きく低下します。 その結果、 ・部屋がなかなか暖まらない ・設定温度を上げざるを得ない ・エアコンの稼働が長時間になり電気代が増える といった悪循環が生まれます。 つまり、暖房器具の節約を考える上で欠かせないのが「住まいの断熱効率を上げること」です。 これは単なる“快適性”の問題だけではなく、長期的な暖房費の削減に直結する重要な視点です。 「すぐできる節約」と「将来への投資(断熱リフォーム)」のバランス 暖房費の見直しには、大きく分けて次の2つのアプローチがあります。 【短期】今日からできる節約 ・温度設定を1〜2℃下げる ・こたつや電気毛布など省エネ器具を併用する ・サーキュレーターで暖気を循環させる ・加湿して体感温度を高める ・カーテンの使い方を工夫する こうした“行動の工夫”はコストをかけずにすぐ実践でき、短期的に効果が出やすい方法です。 【中長期】住まいの断熱性能を高める ・内窓設置 ・床下断熱 ・天井断熱の強化 ・気密改善 これらは初期費用がかかるものの、冷暖房費を年間で大きく削減でき、長期的には高い費用対効果が得られます。 特に長野のような寒冷地では、断熱性能改善によるメリットが大きく、「暖房費の根本対策」として非常に有効です。 二つの対策を組み合わせるのが最も効果的 光熱費高騰の時代では、 “すぐにできる節約術”+“住まいの断熱改善” の両輪で取り組むことが、暖房費を安定的に抑える最適解です。 短期的には毎月の請求額を減らし、 中長期的には「暖房に頼りすぎない家」をつくることで、 結果として年間の光熱費を大幅に節約できます。 暖房器具別ランニングコストと向き・用途別のおすすめ 暖房費を抑えるためには、「どの暖房器具を使うか」「どんな場面で使うか」を理解することが大切です。ここでは、エアコン・こたつ・石油ファンヒーター・電気ストーブ・オイルヒーターの1時間あたりのランニングコスト、メリット・デメリット、向いている用途、暖房効率を高める使い方をまとめました。 ■ エアコン|部屋全体を効率よく暖めたい人向け 広さ (冷房能力) 暖房消費電力 目安 1時間の電気代 ※1 1か月の電気代 ※2 10畳 (2.8kW) 0.670kW 約20.77円 約4,985円 14畳 (4.0kW) 1.020kW 約31.62円 約7,589円 引用元:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2025年版」 ※消費電力はメーカーや商品によって異なります。 ※1 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価31円/kWh(税込)で算出。 ※2 1か月を30日とし、1日8時間使用した場合で算出。 メリット ・部屋全体を効率よく暖めることができる ・冷房や除湿機能もあり1年を通して使用できる ・省エネ性能が高い製品も多く電気代を節約できる ・空気清浄機能付きの製品もあり空気中のアレルゲンを減らすことができる デメリット ・初期費用が高い ・電気代がかかる ・空気が乾燥しやすい ・室外機設置のために設置場所が限られる ・定期的なメンテナンスが必要 向いている用途 ・リビングやダイニングなど「広い空間」 ・家族全員が長時間過ごす部屋 効果的な 使用方法 ・部屋の広さにあった暖房能力の機種を選ぶ ・風向は下向きにする ・サーキュレーターをエアコンに向けて(上向き)使用し、暖気を循環させる ・フィルター・ダストボックスの定期的な清掃や業者によるエアコンクリーニングで暖房効率低下を防止する ▼こちらの記事もおすすめ 家が寒い!エアコンの暖房が効かなくなった原因と対策 ■ こたつ|足元の局所暖房で電気代を抑えたい人向け 消費電力の目安 1時間の電気代 ※1 1か月の電気代 ※2 0.6kW 約18.6円 約4,464円 ※消費電力はメーカーや商品によって異なります。 ※1 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価31円/kWh(税込)で算出。 ※2 1か月を30日とし、1日8時間使用した場合で算出。 メリット ・足元だけを暖めるため省エネ効果がある ・すぐに暖まる ・空気が乾燥しにくい ・温かみがありリラックスできる ・使わないときは収納できる デメリット ・部屋全体を暖めることができない ・低温やけどの危険性がある ・場所を取る ・収納場所を確保する必要がある 向いている用途 ・在宅ワーク・勉強時 ・一人暮らしの省エネ暖房 ・寝室・小さな部屋 効果的な 使用方法 ・ エアコンやファンヒーターなどと併用することで部屋全体を暖めることができる ・こたつの下に保温シートと敷布団を設置して保温性を高める ■ 石油ファンヒーター|即効性とコスパを重視する人向け 広さ 消費電力 目安(最大) 1時間の電気代 ※1 1時間の暖房費 1か月の暖房費 ※3 燃焼消費量(最大) 1時間の灯油代 ※2 木造10畳 0.129kW 約4.00円 約48.1円 約11,544円 0.36L/h 約44.1円 木造15畳 0.191kW 約5.9円 約73.8円 約17,712円 0.554L/h 約67.9円 ※消費電力はメーカーや商品によって異なります。 ※1 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価31円/kWh(税込)で算出。 ※2 経済産業省 資源エネルギー庁「石油製品価格調査の結果」2025年11月25日時点 122.5円/㍑ で算出。 ※3 1か月を30日とし、1日8時間使用した場合で算出。 メリット ・部屋全体を暖めることができる ・すぐに暖まる ・比較的安価で購入できる ・人感センサーや省エネ性能が高い製品もあり灯油代を節約できる ・コンパクトで持ち運びやすい ・空気が乾燥しにくい デメリット ・給油の手間がかかる ・換気が必要 ・においが気になる 向いている用途 ・リビングなど広い部屋 ・朝の冷え込み対策 ・断熱性が低い部屋 効果的な 使用方法 ・ 部屋の広さにあった暖房能力の機種を選ぶ ・窓際や外壁に接する場所に設置して暖房効率を高める ・定期的なフィルター清掃で暖房効率低下を防止する ・シーズンが終わったら本体内の灯油を抜き取る ■ 電気ストーブ(ハロゲンヒーター)|短時間のスポット暖房向け 消費電力の目安 1時間の電気代 ※1 1か月の電気代 ※2 0.8kW 約24.8円 約5,952円 ※消費電力はメーカーや商品によって異なります。 ※1 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価31円/kWh(税込)で算出。 ※2 1か月を30日とし、1日8時間使用した場合で算出。 メリット ・すぐに暖まる ・トイレ・脱衣所・書斎などの短時間使用に最適 ・比較的安価で購入できる ・コンパクトで持ち運びやすい デメリット ・部屋全体を暖めることができない ・電気代がかかる ・やけどの危険性がある 向いている用途 ・脱衣所やトイレなどのスポット暖房 ・早朝の短時間使用 ・足元を一時的に暖めたいとき 効果的な 使用方法 ・エアコンやファンヒーターなどと併用することで部屋全体を暖めることができる ・反射板の汚れを拭き取ることで暖房効率低下を防止する ■ オイルヒーター|静かで乾燥しにくい暖房を求める人向け 消費電力の目安 1時間の電気代 ※1 1か月の電気代 ※2 1.5kW 約46.5円 約11,160円 ※消費電力はメーカーや商品によって異なります。 ※1 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価31円/kWh(税込)で算出。 ※2 1か月を30日とし、1日8時間使用した場合で算出。 メリット ・部屋全体をじんわりと暖めるため温度ムラが少ない ・空気が乾燥しにくい ・やけどの心配が少ない ・運転音が静か ・お手入れが楽 デメリット ・暖まるまでに時間がかかる ・電気代がかかる 向いている用途 ・寝室・子供部屋など、乾燥を避けたい空間 ・音を出したくない部屋 ・長時間じんわり暖めたいとき 効果的な 使用方法 ・エアコンやファンヒーターなどと併用することで部屋全体を暖めることができる ・窓際や外壁に接する場所に設置して暖房効率を高める ・ 立ち上がりが遅いためタイマー機能を使用する 暖房機器別の暖房費比較表 暖房機器 1時間の暖房費 ※1 1か月の暖房費 ※2 使用場面 エアコン(冷房能力:10畳) 約20.77円 約4,985円 部屋全体を暖める エアコン(冷房能力:14畳) 約31.62円 約7,589円 こたつ 約18.6円 約4,464円 足元だけをすぐに暖める 石油ファンヒーター(木造10畳) 約48.1円 (電気代+灯油代) 約11,544円 (電気代+灯油代) 部屋全体を暖める 石油ファンヒーター(木造15畳) 約73.8円 (電気代+灯油代) 約17,712円 (電気代+灯油代) 電気ストーブ(ハロゲン) 約24.8円 約5,952円 足元だけをすぐに暖める オイルヒーター 約46.5円 約11,160円 部屋全体をじんわり暖める 引用元:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ2025年版」 ※消費電力はメーカーや商品によって異なります。 ※灯油代は、経済産業省 資源エネルギー庁「石油製品価格調査の結果」2025年11月25日時点 122.5円/㍑ で算出。 ※1 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価31円/kWh(税込)で算出。 ※2 1か月を30日とし、1日4時間使用した場合で算出。 暖房費節約の基本『断熱性能』は大丈夫? そもそも暖めた空気が逃げているかも 暖房器具ごとの特徴や暖房効率を高める方法についてお話ししましたが、長い目で見た時に暖房費節約のカギになるのはお家の断熱性能でしょう。 断熱材がなかったり経年劣化で断熱材が落下している状態では断熱性能が低く、お金をかけて暖めた空気が外へ逃げていることになります。 断熱材の状態を確認しよう 使用用途に合った暖房器具を使っているけれど、「寒さを感じる」「暖房費が高い」と感じる方は、自宅の断熱性能を確認することをおすすめします。ここでは、断熱材の有無や種類・厚さを確認する方法を紹介します。 図面や仕上表などの資料を確認 建物の図面(矩計図・断面図など)や仕上表(仕様書など)があれば断熱材の種類や厚さが記載されている場合があります。 画像より、tは厚みを示しますので、天井の断熱材は「セルロースファイバー」で厚みは180mmであることが分かります。 メリット 自分で確認できる デメリット 図面に記載がない場合もある 経年劣化や施工不良など、実際の状態を把握することができない 点検口から目視で確認 床下や天井に点検口があればそこから覗いて断熱材の状態を確認することができます。 メリット 自分で確認できる デメリット 点検口がない場合には確認ができない 見える範囲が限られるため、経年劣化や施工不良など、実際の状態を把握することができない 点検口から床下・小屋裏に入り確認 点検口から床下や小屋裏に入り、断熱材の状態や厚みを測って確認することができます。 メリット 自分で確認できる 経年劣化や施工不良など、実際の状態を把握することができる デメリット 点検口がない場合には確認ができない ケガや予期せぬ事故など安全面で心配がある 専門業者に依頼 床下・天井の断熱調査を行う専門業者に依頼し、断熱材の状態・寒さの原因・解決方法などが分かります。 メリット 経年劣化や施工不良など、実際の状態を把握することができる 寒さの原因を知り、適切な対策を知ることができる 点検口がない場合でも、点検口の作成から対応してもらえる デメリット 調査のために半日ほど時間を要する 自分である程度確認することはできますが、安全面やその後の対策方法のことを考えると専門業者に依頼することをおすすめします。 プロの「無料の断熱診断」で、次の一歩を 暖房器具の使い方を工夫しても「部屋がなかなか暖まらない」「電気代が下がらない」なら、原因は断熱にある可能性が高いです。私たちは長野の気候と住宅事情に合わせて、床下・天井・窓まわりの熱損失ポイントを確認し、改善案をご提案します。 無料の断熱診断(所要:約60〜120分)で分かること 天井・壁・床の断熱材の有無や劣化状況 窓の断熱性能(単板/複層/アルミサッシ等) 断熱リフォームの必要性とコストの目安 補助金を活用した費用の抑え方 こんな方におすすめ エアコン設定を上げても寒い/光熱費が年々上がっている 古い家で断熱の状態が分からない まずは最小限の工事(内窓・床下・天井のピンポイント)から始めたい 無料での診断・相談のため、まずは「話だけ聞いてみたい」という方にも安心してご利用いただけます。 まずは、『無料の断熱診断』で、お家の断熱の状態を確認。お客様一人ひとりの状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。 『無料の断熱診断』はこちらから:https://dannetsu-nagano.com/contact/ ※ご希望が集中する冬季は枠が埋まりやすいため、早めのご予約をおすすめします。 執筆者 Ikeda 寒さは苦手な夏生まれ女子。断熱・シロアリ・エクステリアを勉強中。 自身も新築の際には、断熱性・防音性などに惚れ込み、断熱材「セルロースファイバー」を選択しました。 ふわふわかわいい「セルロースファイバー」の情報、寒い住宅の原因や対策などなど・・・体もお財布も温める情報を発信していきます!